対中国の大型巡視船

 

尖閣周辺では日ごとに中国海警の大型巡視船が徘徊し、自国の領土であるとアピールするという戦略に出ているが、中国に対抗する一つとして日本の海上保安庁では、2016年に大型巡視船「れいめい」を計画し、2020年から鹿児島に配属している。そして1年後には同型船の「あかつき」を追加配属した。更に3番船として「あさづき」も2021年末に就役し、こちらは石垣に配属された。

れいめい型は総トン数7,300トン 全長150m、全幅17mで、大型輸送ヘリコプターEC225を最大2機搭載できる。兵装は70口径40mm単装機関砲×2基と20mm多砲身機関砲×2基と、巡視船としては強力だ。

中国海警の警備船でれいめい型より大きいのは12,000トンのZHAOTOUが2隻、2015年より就役しているのみだ。また、近いものとしてはSHUOSHI-2 5,000トンが同じく2015年から4隻が就役している。

ZHAOTOUは全長165m、全幅20mで、クラスは12,000トンと称しているが、これは最大排水量のようで、サイズからしてもれいめい型より一回り大きい程度だ。その他のスペックもれいめい型に近似しているが、大きな違いとしてはマルで駆逐艦のような76㎜主砲を装備している事だ。

エンジンはドイツMAN製の高性能ディーゼルエンジンを搭載して速度は25ノットと言われている。因みにれいめい型も同じくMAN製のディーゼルエンジンを使用し、速度も25ノットとZHAOTOUと同じだ。

実は日本の巡視船としてれいめい型とほぼ同サイズの「しきしま型」が1992年より就役していて、これは当時世界最大の巡視船と言われていた。ZHAOTOUはそのしきしま型のパチものとも言えるもので、スペックが似ているのも当然と言えば当然なのであった。

この船は南シナ海に配備されているようで、今のところ尖閣には来ていない。フィリッピンの領海内で威嚇や人工島への補給などに使用されているのだろう。

 

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