大統領でもポンコツヘリに乗っていたイランの空軍ってどうなってるんだ

 

19日に発生した、イラン大統領が乗って墜落したヘリは1970年代に開発された旧型機だったが、考えてみればイランで革命が起こるまでは、イラン王家は親米であったから、米国製の軍用品が輸入されていて当然だった。しかし1978年の革命以降、米国製の軍用機の輸入は途絶えているから、今回のヘリにしても1978年以前に輸入されたであろう事が判る。

そんなイランの空軍は現在、どのような機種を使用しているのだろうか。

前述のヘリ同様、革命以前に輸入されたと思われるのは、F-14 トムキャット:41機、F-4ファントムⅡ:64機で、当然旧型であり、今でも使えるのか?という代物だ。因みにF-14は1974年、F-4は1960年!から運用されている。

この時代のF-14は最新鋭機であり、当時の米国とイランの関係の深さを表している。

F-4は初期設計から約60年、初飛行から50年以上を経た現在でも4か国で配備、運用されている。イラン以外ではギリシャ空軍、トルク空軍、そして韓国空軍だ。

おおっ、彼の国でも50年モノの戦闘機を使っていたのだった。

F-4に対してより軽量な戦闘機としてF-5も現役で配備されているが、これまた1959年に初飛行している旧型機で、更にイランは自国で開発したというアザラフシュ:30機、サーエゲ24機が運用されている。

実はアザラフシュを見れば直ぐに判るが、F-5のパチものだった。量産開始は2009年。

サーエゲについてはイランが内容を発表していないので判らないが、アザラフシュをベースにステルス性を加えたもの、とも言われている。

このF-5とそのパチものファミリーで合計100機以上を所有しているらしい。

そしてロシアのSu-24MKとフランスのミラージュF1EQ/BQも運用しているが、これらの多くは湾岸戦争時にイラクから亡命してきた機体で、これを返却せずに使用しているという。

また、MiG-21のパチものである中国製のF-7M/FT-7を17機使用しているというが、これも古い機体であり、まともに運用できるのか疑問だ。

という訳で、多くは王政時代に米国から購入した半世紀前の旧型機が主体となっている。最近の戦闘はドローンなどの新しい兵器が主体になりつつある、とはいえ、本格的な戦争ともなればステルス戦闘機なども当然必要になるだろうが、イランの戦闘機ではイスラエルの最新鋭戦闘機に対して、全く歯が立たないのは明らかだ。

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