EVの充電設備、政府の目標引き上げと補助金増で急拡大

 

読売新聞によると『電気自動車(EV)向けの充電設備が3月末で全国に計4万323口となり、昨年度の1年間で約3割増加したことがわかった。2016年度から3万口前後とほぼ横ばいで推移してきたが、政府による目標引き上げと補助金の増額で急拡大した。マンションでの導入が広がっており、EV普及の後押しとなりそうだ。』

ここで、「」というのは、最近の充電機は1基で複数のEVに充電出来るものが多いため、今後はこの「」を使用するという。

ところで、日本の乗用車保有台数は62,301,519台=約6,200万台で、もしもこれが全てEVに置き換わったと仮定すると、どのくらいの充電設備が必要となるのだろうか?

1台のEVが週1回充電するとしても1日に約890万台の充電が必要となる。1台当たりの充電時間を20分とすれば、1口で一時間に3台の充電が出来る事になる。という事は1日に890万台の充電をするには延べ300万時間が必要だから、1日に16時間充電したとすれば延べ19万日、すなわち19万口の充電スポットが必要となる。

上記の記事から1年間に増加したのは約9,200口だから、この割合で増えたとして残る15万口が設置されるまでには約16年かかる事になる。

ただし、個人の自宅に普通充電設備を設置して、夜間に長時間かけて充電するユーザーもいるだろう。しかし、上記の計算は乗用車のみであり、貨物自動車約1,400万台は含めていない。

それにしても、「1年間で3割も増えた」と喜んでいる場合じゃねぇぞぉ。

という事で、単なる参考の試算だが、とりあえず19万口の急速充電を行うとして、必要な商用電力は1口で50kw程度のようだから、19万×50kw=950万kwとなる。原発1基は平均で100万kwというから、EVの充電の為には原発約10基分を必要とする事になる。

まあ10基分何て、今停止している原発の数からすれば、1部の再稼働さえできれば何とかなるが、再稼働の敷居は極めて高い。

う~ん、やはりEVを普及させるのは、物理的にも無理なようだ。

.

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です