トヨタは1989年、米国で高級車ブランド「レクサス(Lexus)」の展開を開始し、その第一弾としてLSを発売した。
このLSはメルセデスベンツSクラスやBMW7シリーズに相当する高級車で、しかも価格的にはお買い得というもので米国でも大人気となった。レクサスLSは日本では「セルシオ」としてLSと同じ1989年に発売され一部では大変な人気となったが、多くの日本人はその存在を知らなかった。
レクサスはLS(セルシオ)に続いてGS(アリスト)、ES(ウィンダム)、IS(アルテッツァ)、SC(ソアラ)、RX(ハリアー)を発売したが、日本国内では「レクサス」というブランドを他社が商標登録していた事もあり、トヨタのブランドで、上記の()内の名称で販売していた。
その後トヨタは日本でも高級車販売網として独立した「レクサスチャンネル」の展開に踏み切り、商標も買い取り、2005年8月よりトヨタブランドとは異なる販売網を構築した。最初にラインナップされたのはソアラのMC版をSCとして、またタイミング的にFMCに合わせて2代目アリスト(S16)からレクサスGS(S19)へ、そして初代アルテッツァからレクサスISと車名も変更された3車種だった。
価格的にはトヨタ アリスト時代はベースグレードS300が384万円であったが、レクサスGSのベースグレードであるGS350は排気量が増えたとは言うものの520万円と大幅にアップした。またSCはソアラ時代に比べて同じグレードが60万円高いことから、レクサスの「おもてなし代」が完全にバレてしまった。
しかし、Lexusの代名詞ともいえるLSは、この時点では発売されていなかった。
それでは、GSとISはどんな車だったかと言えば、当時発売と同時に早速試乗して、先ずは速報版として公開したのが
⇒<速報版>レクサス IS250 & 350 (2005/10/7)
⇒<速報版>レクサス GS350 & 430 (2005/9/16)
まあ、はっきり言って3シリーズやCクラス、そして5シリーズやEクラスのライバルとしては全く期待外れだった。そして、結論としては
「性能では勝り、価格でもメリットがある筈のグランドセイコーはロレックスには勝てなかった。レスサスを一言で言えば、クルマ界のグランドセイコーか?」
と表現したが、これは当時、輸入車を知る読者からは結構絶賛されたのだった。
しかーし、こんな事を書けば、ベンツ・ビーエムと同等以上のプレミアムカーが国産で割安な価格で発売されたのだから、これを買わない手は無い、というスタンスだった世の中に対して完全に喧嘩を売った事になり、それ以後の2chなどでの誹謗中傷は増々酷くなったのだが、皮肉にもそれが逆にアクセスの急上昇に繋がったのだった。
つづく