世界中のマスコミが反ロシア、反プーチン一色で、EUも表向きはロシアに対する経済制裁を叫んでいるが、どっこいそう簡単ではない。
ロイターによると、EUの指導者たちは、政策の非現実性が明らかになったため、ロシアの原油および石油製品の輸入に即時の禁輸措置を課すことを撤回した、という。
そしてロシアの化石燃料に即時の禁輸措置を課すことは、欧州全体を不況に陥れる事だ、とシュルツ首相が語っている。ロシアは2019年に欧州の原油輸入量の39%、大陸の石油製品輸入量の51%を供給していて、これは米・加に次いで2番目の量となっている。
こんな状況だから、対ロシアに対して禁輸政策を実施する、なんて言ったところで実現は不可能であり、結局ロシアからみれば何の脅威も無い事になってしまう。
詳細は下記のサイトにて‥‥
⇒COLUMN-EU steps back from impractical Russia oil embargo: Kemp
ところで、プーチン大統領は日本や欧米などの「非友好国」に対する天然ガス供給をめぐり、支払いを自国通貨ルーブルのみにすると述べた。とは言え、そんな事に応じたらば米国との関係が気まずくなるし‥‥さて、どうする?
これに対してドイツのシュルツ首相はプーチン大統領と電話会談を行い、ロシア産天然ガスの代金支払いに引き続きユーロかドルを使用する意向を示した、という。あれっ、それじゃプーチン大統領の発言を無視する事になるが?
実は欧州のロシアへの支払いはユーロで決済されるが、これは西側諸国の制裁の影響を受けていないガスプロムバンク(ロシア最大の非国有銀行)に送金された後、ルーブルに換金されるのだった。
まあ米国は、元々ロシアの3大銀行も金融制裁から除外してあったし、米も欧もロシアも裏でつるんでのヤラセ紛争だった、という事だろう。
⇒SWIFTからのロシア除名は全面的ではなく適用銀行を選べるって、それ骨抜きじゃないの?
実は制裁って言っても、ちゃあんと抜け穴を作ってあったんだ。
.
コメントを残す