今時の軍事上陸作戦では、強襲揚陸艦の後部ウェルドックから発進されたエアクッション艇や水陸両用兵員輸送車などで海岸に上陸するのが当然と思ったら、中共が公開した台湾上陸作戦を想定した映像ではショボい船外機付きのボートで上陸、という情けなさだった。
⇒中共が公開した人民解放軍の台湾上陸訓練がショボ過ぎる
それにしてもこんなショボい上陸作戦で台湾に侵攻出来ると思っているのだろうか。中共には強襲揚陸艦やエアクッション艇は無いのだろうか?
と、思って調べてみたらば‥‥
今年の4月に初の強襲揚陸艦「海南」が就役していた。
海南は075型強襲揚陸艦の一番艦で、全長237m、全幅36m、満載排水量36,000-40,000トンと、米国のアメリカ級(全長257m、山幅32m、満載排水量45,570トン)よりは小さいが、兵装や搭載する航空機、舟艇は同等であり、スペック上は十分対抗できる(筈だ)。
さてエアクッション艇だが、この海南には後部ウェルドックに2隻が収納できるようだ。では中共のエアクッション艇はというと、726型が少なくとも12隻就役されている、という。
[726型 エアクッション揚陸艇] アメリカのLCACと同等の性能を持つ海軍の新型エアクッション揚陸艇。最大搭載重量60tで戦車であれば1両、軽車両であれば4両を搭載できる。最低でも12隻が建造・就役されていると見られる。 pic.twitter.com/M8zMLzQpYB
— 人民解放軍 画像bot (@PLA_Photo_bot) June 21, 2014
726型は全長33m、最大幅16.8mで、これは米国LCAC-1級エア・クッション型揚陸艇の全長27m、最大幅13mよりも大きい。726型の外観をみれば、これはもう中共得意のLCAC-1劣化コピーであり、果たしてマトモに使えるのか、と疑いたくなる。
726型の速度は40ノット(74㎞/h)と言われているが、これはLCAC-1が積載状態で50ノット(93㎞/h)に対して明らかに劣る。まあ、中共の事だから40ノットというのも怪しいモノだ。なおガスタービン2機の出力は18,775hpというが、これはLCAC-1の19,000hpと同等だが、勿論スペック上の値であり、中共のガスタービン技術を考えれば現実に使い物になるのかも判らない。
ここで双方の積載スペースを比べて見ると‥‥
ありゃ、全幅はほぼ同じ筈だが、肝心の積載スペースはマルで違う。726型のガスタービンエンジンなどが性能の悪い割にはデカいのが判る。まあ、言ってみれば、これこそ技術力が無いパクリ国家の弱いところだ。
実はこの726型は、第六次中国ソマリア沖海賊対処任務に派遣された071型揚陸艦「崑崙山」に搭載されていた。これは2010年7月からの任務で、確かにこの時に崑崙山が派遣されているという記録があった。
しかしその後、726型や崑崙山は使用されていないところを見ると、何か問題でもあったのだろう。因みに071型揚陸艦とは、2007年から就役している旧型の揚陸艦であり、馬鹿でかい割には速度は最大23ノットと輸送艦レベルであり、だからこそ「強襲」という文字が無い只の「揚陸艦」なのだろう。
何とか就役したものの当分は(いやずーっと?)使い物にならない075型強襲揚陸艦の代わりとして、この071型揚陸艦が使われている現状では、まあ、最新の強襲揚陸作戦は出来ないよなぁ。
という事で、船外機付きボードで頑張って台湾や尖閣を目指してもらおう(笑
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