経営者が死刑になった中国華融資産管理ってなんだ?

 

中国華融資産管理の元会長(董事長)である頼小民(らい しょうみん、ライ・シャオミン)は、2018年4月に中国共産党中央規律検査委員会により取り調べが始まり、10月には党籍剥奪、11月に逮捕され、今年1月5日に死刑判決と政治的権利の終身剥奪と個人財産没収、1月29日に死刑が執行された。

中共ではこの手の高官の政治犯では、最近は死刑判決と言っても執行猶予付きであり、最終的には終身刑となるので、頼小民の死刑執行は異例だ。

さてその頼小民が会長を務めていた中国華融資産管理とは一体どんな組織なのだろうか?

この組織は日本では殆ど知られていなかったが、中共では巨大組織であり、国営で不良債権処理・金融サービスを行っていた。

1990年代末は国策で不良債権処理を行う企業が必要な程に滅茶苦茶な融資を行っていたという事だ。その後は金融や証券業に手を広げ、今では数10兆円規模の資産を持っているという。また、同社は米国でのドル建て債券を大量に発行していた。

その頼小民の罪状とは「重大な規律違反」というのだが、要するに収賄で巨額の不正蓄財を行い、一説によれば愛人が100人もいたという。頼小民は香港ではお金の神様といわれ、友人になれば銀行融資が簡単に受けられるとされていた。

という事は、マトモな融資ではなく、結果的に不良債権の山を築く事になり、何の事は無い、最初の目的であった不正融資による不良債権解消の筈が、この組織自体が不良債権の温床となっていたのだった。

ところで、この本人以外にもうまい汁を吸った共産党幹部は多数いる筈だが、まあその辺は政治力とのバランスであり、言い換えれば全ての中共幹部はいつ失脚するかも判らず、そうなれれば一生塀の中で暮らす事になるという、何ともリスクの大きい社会だ。

それにしても、中共の幹部の蓄財は兆円単位は当たり前のようで、これじゃあアラブの王族も顔負けという状況だが、まあもうすぐ崩壊して元の木阿弥だろう。

 

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