中共政府は自動車メーカーに中古自動車部品の再利用を奨励する政策を導入した。これは米中関係が急速に悪化し、両国経済の分断の可能性があるために、その準備ではないかといわれている。
ここで中古部品なんて使って大丈夫なのか?という疑問が出るだろう。実は補修用の交換部品には中古部品をオーバーホールした「リビルト部品」というものも使われている。これはオートマチックトランスミッション(AT)のように新品と交換したら極めて高価な事と、ハウジングやギヤ本体などの高価な部品は殆ど痛んでいない事から、再利用しても大きな問題は無い場合に適している。
ATの故障の多くは古いオイルがヘドロとなって、狭い通路を塞いだり、クラッチが寿命となったりが殆どなので、オーバーホールして洗浄しクラッチフェーシングを交換すれば新品並の性能は出る。
またブレーキキャリパーなどは米国ではリビルト品がかなり出回っているそうで、これは定期整備の時に丸ごと交換したほうが時間が短くなることで整備ピットの占有時間が減り、価格低減に貢献するのが理由という。ブレーキキャリパーは殆どが鋳物製のハウジングであり経年変化は極めて少なく、シールさえ交換すれば新品並の性能となるという、ATの場合と同じ状況だ。
とはいえ新車の組付けに再生部品というのはチョイと考えてしまう。
それでも海外からの輸入が途絶えた場合には有効かもしれないが、まあそこまで考えるという事は鎖国覚悟という事だろうか。
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