韓国の金融危機対応能力が高まったとホルホルしているCMIとは?

 

韓国メディアによると『23日、域内多者間通貨スワップCMIの改訂契約が発効したと』と伝えている。

同じく韓国メディアでは『このCMIはASEAN+日中韓が、通貨危機に対応して流動性を支援する域内多者間通貨スワップで、2400億ドル規模で運営されるもので、危機を迎えれば支援要請国は自国通貨を提供し、支援国は分担金比率に基づき米ドルを提供する。韓国は分担金比率に基づき危機時に最大384億ドルを引き出すことができる。』とか言っているが、例によって勝手に都合の良い判断をしてホルホルしているんじゃねえのかぁ?

ではまずCMI(Chiang Mai Initiative)はスワップとどう違うかだが、CMIは1997年~98年のアジア通貨危機の経験を背景に、ASEAN+日中韓地域の通貨スワップのネットワークを構築する合意であり、その会議の場所がタイのチェンマイであった事からこの名前で呼ばれている。そして重要な事はスワップの発動条件は、原則としてIMF融資とリンクしていることだ。IMFといえば国際的なヤクザの高利貸であり、もしも日本が融通したドルを韓国が踏み倒したとすると、日本はIMF経由で資金を回収できるという点が重要だ。

韓国は既に1997年の通貨危機でIMFからの資金支援を受けたが、これによりIMFは韓国に対して極めて厳しい条件を出し、結局IMFに骨の髄までしゃぶられてしまったという経験がある。そして今回のCMIもIMF経由の支援という事だから、韓国が考えているように、日本も参加しているからウリらにスワップするニダ、とホルホルしているのは大きな勘違いという事になる。

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ところで、日本が通貨スワップを行えばウォン安に歯止めをかけられ、ウォン安を防ぐ事で輸出市場で日本製品が有利になる、何て言っている「識者」がいるが、これは嘘八百。ウォンなんていうのはゴミ同然の通貨だからウォン安に誘導している最中に、世界的な金融危機が発生すると、ウォンのパニック売りが起こり、一気に通貨危機に陥ってしまう。しかし日韓通貨スワップがあれば、安心してウォン安に持っていける、と言う事で日本には何のメリットも無い。

実際に2009年以降はこの状況だったが、2013年の協定満期終了以後は協定を結んでいない今の状況が続いている。勿論これは大正解で、逆に韓国が必死て日韓通貨スワップの再開を要求しているのは上記の理由による。

それで2009年からの日韓通貨スワップで窮地を脱した韓国は、日本に対して多大な恩返しを行っている‥‥すなわち、仇で!

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