HONDA ACCORD Hybrid 前編
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先頃発表された2013年上半期の米国乗用車販売台数では1位 トヨタ カムリ 2位 ホンダ アコード 3位 ニッサン アルティマという日系メーカー独占状態だった。1位のカムリは日本ではハイブリッドモデルのみが発売されているが、この度FMCされたアコードも日本国内向けはハイブリッドのみの設定となっている。勿論米国販売のアコードにはガソリンモデルもラインナップされていることと、米国向けのハイブリッドはプラグインタイプで、左下写真を見ると確かにフェンダー後部に充電用コネクタらしきものが見える。

そこで先ずは例によって主要諸元を比較してみるが、アコードのライバルといえば言うまでもなくトヨタ カムリであるし、カムリが米国向けならば国内向け(と一部アジア向け)の代表であるクラウンハイブリッド、そしてクラウンのライバルとしてフーガの何れもハイブリット車を加えて比較してみた。

アコードのアウターサイズはカムリよりも少し大きいがホイールベースは偶然にも全く同じ寸法だ。クラウンと比べると長さ幅ともアコードの方が大きいがホイールベースは逆にクラウンが75oも長い。これらに対してフーガは長さと幅はアコードとほぼ同じだが、これまたホイールベースが長い。フーガは米国ではインフィニティMとして販売されているわけで、これはトヨタの場合ならレクサスGSが競合車であり、アウターサイズが近いカムリではあるが車格はフーガが勝ってて、日本でもカムリの倍の価格となっている。

ホンダのハイブリッドといえば、少し前までのフィットやCR-Zなどのようにトヨタと比較したらばモーターも小さいし、チョッと勝負にはならない印象だったが、今回のアコードはスペックで見ればモーター出力はトヨタの143psよりも大きい169psであり、燃費でもカムリの23.4q/Lに対して30.0q/Lというプリウス並の数値となっている。クラウンのハイブリッドは基本的にはカムリと同じだがカムリのFFに対してFRであることから、各種のコンポーネントも多少異なっている。

サイドビューは極々大人しく無印良品セダン的だが、それがまた米国でベストセラーの理由でもあるのだろう。もっとホンダらしさを出すべきだ、なんていう意見もあるようだが、アコードは米国でベスト3の売上をしてナンボの車だから、日本人の3流評論家が何と言おうと自社の考えをまっとうすれば良いわけだ。

 

ヘッドライトはロービームに片側2灯のプロジェクタータイプで1灯に其々5つのLEDが使用されている。ヘッドライトといえば、つい最近まではハロゲンで、その後キセノンが主流になったと思ったら時代はLEDに移ってきたようだ。まあ、折角のハイブ リッドシステムがヘッドライトに電力を喰われていたらば洒落にならないので、LEDは当然でもあるが、内側にあるのはハイビール用で方式には触れていないところを見るとハロゲンか? まあ、日本の市街地ではハイビームなんてほとんど使う機会がないから、何でも良いとうことだろうか。

ハイブリッド車の弱点の一つとして、大型バッテリー搭載のためにリアラッゲージスペースが狭くなる傾向があるが、そこはホンダの技術で‥‥とはいかないよ うで、奥行きは全長5m級のセダンとしては驚くほど狭いし、壁の向こうはバッテリーだからリアシートのバックレストを倒して‥‥なんてことも無理だ。

ハイブリッドであることを主張するエンブレムはリアのトランクリッドとフロントフェンダー両サイドに付いている。それにしても、何処のメーカーもハイブリッドといえばブルーのエンブレムなのだが、やっぱりイメージとしてハイブリッド⇒ブルーなのだろうか。



ドアを開けると見えるインテリアはオプションのレザーシートだったこともあり、結構高級サルーン風に見えるし、乗り込んだ瞬間にレザーの匂いがするのもホンダっぽくない。

シート表皮は標準がファブリックで、これは欧州調の粗い織りというよりも、国産似非高級車っぽい毛足のあるヤツだ。本革シートは中央のみが本皮でサイドサポートは人工皮革となっている。本当はファブリックシートの標準インテリアを紹介したかったのだが、展示車両はシートにビニールが掛かっていてとてもではないが絵にならない、ということで勘弁願おう。ホンダに限らないが多くのディーラーが展示車にビニールを被せたままにしているのは、短期間の展示後に新車として売却するためだろう。別に展示車を新車として売っても法律上は問題ないらしいが、本来は一言了解をとるとか、値引き幅を増やすとかするべきなのだと思うが、そうでは無い場合も結構あるらしい。そういう点ではBMWもレクサスも展示車にビニールがかかっているのを見たことがないが、このクラスではユーザーのレベルが高いから、展示車も大人しく触るので痛みが無いということも考えられる。

ドアのインナートリムは結構高級感があるが、これはオプションでレザーインテイアとかメモリー付きシートを装着しているからで、標準品はここまでの高級感はない。


センタークラスターは各パートをシルバーのフレームで囲ったりと、それなりのオリジナリティを持って入るし、ウッド(風?)の水平トリムなどはハイオーナーサルーンの定番を押さえてはいる。そう言えば何処かのサイトで「インテリアもBMWそのもの」なんていう記述があったが、何処がそのものなのか知りたいところだ。

 

ユニークなのはナビのディスプレイとオーディオ操作のディスプレイが別で、画面が縦に二つ並んでいることで、まあ、これは好みの問題とはいえ、なんか変な気がする。2つのディスプレイの下にはエアコンのコントロールパネルがあり、その下はオーディオ操作用のスイッチ類となるが、センターのダイヤルがiDrive的なコマ ンドダイヤルのようだが、ニッサンのように上部のディスプレイのすぐ下とか、BMWやレクサスのようにセンターコンソールでもなく、それらの中間にあり、何とも中途半端な位置だ。

ということで、続きは後編にて。

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