Lexus RX 350 (2009/2/2) 前編 ⇒後編


先代からのキープコンセプトによる外観は誰が見てもハリアーと判るが、今回からはレクサスRXとなった。
おかげさまで、付加価値代金が140万円也。

レクサスの国内展開が始まってから3年半程が経過したが、初期にGS、IS、SCと1年後にLSが追加されてからは、この4つの基本車種で商売をしてきたことになるが、今回4つ 目のレクサスとして発売されたのがSUVのRXだ。 とはいっても、北米では以前から日本でのハリアーがRXの名前で売られていたのは有名なことだし、モデルチェンジを機にレスサスブランドに移行して、同時に価格も大幅にアップ するのは、誰もが予想していたことだろう。
今回のRX発売によりハリアーは無くなるのかと思ったら、なんと4気筒2.4ℓ版の240Gは継続販売されている。そこで下の表に旧モデルであるハリアー350Gと継続販売の240G、そして新型RXの仕様をまとめてみた。

RXとハリアーの外形寸法ではRXが僅かに大きくなっているが、それ程劇的ではない。といってもホイールベースも違うから、ハリアーのプラットフォームをそのまんま使って 、アラヨッと上物だけを”でっち上げた”わけでは無さそうだ。 それにリアサスの形式もストラットからダブルウィッシュボーンに変更されている。ただしエンジンについては全く同じで、RXの最高出力280psという数値は何やら懐かしい響き さえある。ただし、ミッションは5ATから6ATに変更されている。 これが実際の外観となると例の”L”マーク意外には区別を付けるのが難しいくらいだ(写真1)。
 


写真1
左が継続販売されるトヨタハリアー240G(266.7万円)。右がレクサスRX(460万円)。
 


写真2
6ライトのサイドウィンドウやSUVとしては大きく寝ているCピラーなど、リアもハリアーからのキープコンセプト。

 


写真3
結構広いラッゲージスペース。奥行きも深いが幅も広い。
流石はショボイ安物の効率的なリアサスを使っているトヨタらしい。
 

 

内装についてはやはりトヨタ車そのものだが、よ〜く見るとダッシュボードやドア内張りなどに使われている皮革風のシボがついた樹脂部分が何やら安っぽい。最近の欧州車、特にアウディなどの内装は革目のシボが実に本物っぽいし、 ポルシェなども一見レザー貼と間違えるくらの質感を出しているが、それに比べるとRXはイマイチだ。いや、それどころか他のレクサス車、たとえばGSやISと比べても安っぽいような気がする し、”大衆ブランド”であるトヨタのクラウンにも負けているのではないか。
 シート表皮については、ベースグレードでもトヨタ的な安物モケットではなく、欧州調の粗い織り目のファブリックを使用している(写真5)。ただし、このシートは座った瞬間に柔らかく腰のない座面と、人体の背骨の形を無視したバックレストという典型的な国産車気分を満喫できる。 実は試乗車にはオプションのレザーシートが装着されていて、こちらは表皮がレザーであることは当然としても、座面の硬さなどもファブリックシートとは違うようで、 座り心地は多少マシだった。
 

写真4
全幅が1885mmもあるから、室内は結構広いし、リアの足元も十分なスペースがある。


写真5
ベースグレードの表皮はトヨタ的な安物モケットではなく、欧州調の粗い織り目のファブリックを使用している。オプションでレザーシートも装着可能となる。

 


写真6
内張りの樹脂のシボ模様や人工皮革(というよりビニール素材)のステッチなどが、如何にも偽物臭く、BMW X−5などと比べてどうもイマイチのようだ。
 

 


写真7
外観が先代(日本名ハリアー)とソックリな事に対して、フロントインテリアのデザインは大分変わっている。
ATセレクターはミニバン的にダッシュボードから生えているのが大きな特徴となる。
 

この続きは後編にて。

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