Subaru Levorg 2.0 GT-S (2016/2) 前編 その2 |
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それでは本題に入って試乗車のレヴォーグ 2.0GT-S について先ずはエクステリアから見る事にする。富士重工は本拠地が決して都会ではないためにどうしても垢抜けない部分があるが、写真6を見ればレヴォーグに関しては決して田舎臭くはない、と贔屓目に見ておこう。リアからの眺めもレガシィの系譜を感じつつ近代化されているが、それでもコテコテのハイテク風という訳ではないから、年配のユーザーが乗っても違和感がない (写真7) 。 ここで前述の一時は街中に溢れていた3代目 BH系 (1998-2003年) と共にサイドから比較してみると (写真8) 成る程長さ方向のサイズは殆ど等しいのが解る。それにしても BH は 15年前のクルマだから今になってみればデザイン自体も古臭い。そして真正面から見るとグリル中央の六連星が無ければ何処のクルマだか判別できないくらいにアイデンティティに乏しく、強いて言えばボンネットカバーのど真ん中にあるエアインテイクがスバルのターボの特徴である‥‥ (写真9) 。 そして真後ろからの姿ははっきり言って BMW3シリーズツーリングに似ている (写真10)。 |
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写真8 |
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ヘッドライトはロービームが LED 4灯式でハイビームはハロゲンを使用している。LED ヘッドライトは最近ではトレンドとなっているようだが、明るさ自体はディスチャージランプの方が優っているようにも思うが、やっぱり省エネの方がセールスポイントになるのだろうか? リアバンパー下から覗く排気管は両側に結構太い1本出しで合計2本だから、300ps 400N-mとしては大人しい目だが、それでも装備表にはマフラーカッターと書いてあるから、その奥にある排気管自体はもっと細いらしい (写真11) 。 リアラッゲージスペースは最近のワゴンとしては十分な広さを持っている。ミドルクラス以下のワゴンではスポーティーに見せるためにリアオーバーハングが短いクルマが多いが、レヴォーグはレガシィからの伝統に従って長いリアオーバーハングを持っているためにラゲージスペースは広い。またサイドアンダースポイラーは大人しい形状だから年配者が乗っても恥ずかしくない (写真13) ので、長年レガシィを乗り継いだベテランにも薦められる。 |
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写真11 リアバンパー下から覗く排気管は両側に結構太い1本出しで合計2本出し。 |
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ドアを開けて見える室内の眺めは、以前の田舎臭さマル出しからすると大いに進化していて、同クラスの欧州車と比べると、例えばBMW3シリーズ (写真15左) と比べると‥‥あっ、あれはプレミアムブランドなので比較にはチョイと無理があるが、VW パサート (写真15右) 辺りだったら‥‥似たようなものだろう。 と、ここでパサートを引っ張り出してきたが、なにを隠そうパサート バリアントの試乗記では特別編で『Volkswagen Passat Variaqnt vs Subaru Levorg』というのをやっていて結果はレヴォーグ、それも下位モデルの 1.6GT が圧勝で、一体VW はどうなってしまったのだろうと疑問だったが、その後排ガス規制での不正プログラム発覚など、どうしたどころの騒ぎでは無くなってしまった。 ⇒Volkswagen Passat Variant 特別編 [Passat Variaqnt vs Subaru Levorg ] |
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写真14
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シート表皮は今回の試乗車である 2.0GT-S EyeSight (356.4万円) ではアルカンターラ/本皮 (ブルーステッチ) が標準装備されている。なおこれが 2.0GT EyeSight (334.8万円) ではファブリック/トリコット (シルバーステッチ) となる (写真16) 。 シート調整は 2.0GT-S では運転席 10 ウェイ (助手席8ウェイ) パワーシートだが、装備一覧表を必死でさがしたがポジションメモリーの文字はなかったから、10ウェイもの調整をドライバー交代の度にするということか? (写真17) |
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ドアのインナートリムは 2.0GT-S ということもあるが一見すると結構高級感もあり、特に肘が当たる部分にはブルーのステッチが入ったレザーパッドを使っているのが光っている (写真18) 。そこで一部を拡大してみると樹脂部分のシボはマアマアだが多少のプラスチッキーな部分もあり、概ね良好というところか (写真19) 。 レヴォーグについては既に発売当時に日記で紹介したし、今回の 2.0GT-S も先日日記で紹介したばかりだが、以下の写真についてはその使い回し‥‥なんて事にならないようにと、今回は夜間の状態も添付することで昼夜比較をできるようにした。そう、日記では出さずに今回の為に温存していた訳だ。 そこで早速ドアパネルのアームレストに組み込まれているパワーウィンドウスイッチの夜間照明を見てみれば (写真19) オレンジ色に輝いていて中々ゴージャスだ。ただし同じくオレンジ色でも BMW のようなハッとする美しさと都会的なセンスは残念ながら感じられないのは、バイエルンと栃木の差だろうか? まあ、それを言ったらトヨタのセンスだって所詮はニャゴヤだわにやあ。それなら横浜みなとみらいのニッサン車はといえばこれも大して垢抜けたデザインでは無いが、よ〜く考えたら開発センターは伊勢原の山の中だった。 |
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ダッシュボードは大きな特徴は無い一般的なデザインとなっている (写真21) が‥‥ よく見ればダッシュボード中央天部にあるディスプレイは小さくて最近流行りのナビではなく、そのナビ用のディスプレイは少し低い位置にある。センタークラスターの夜間照明は白に近いブルーでコントラストも高く見易いが、ナビだけは他の部分と統一性の無い照明となる。これはオーディオレスが標準のために 2DIN スペースに市販のナビ一体型オーディオをポン付けしたためで、まあこの辺の事情は色々あるのだろう (写真22) 。 今度はリアシートに移動してみると、リアパッセンジャー用のエアコンのアウトレットは世間の常識どおりにセンターコンソールの後端を利用しているタイプ‥‥ではなく、要するに付いていない (写真25) 。しかしもしかすると両サイドの Bピラー に付いているのか? なんて思ったが、そんなものもある訳がない。 |
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写真21 |
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写真22 センタークラスターの夜間照明は白に近いブルーでコントラストも高く見易い。 |
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写真23 |
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さて一番の興味である走行については後編にて。 |