LEXUS IS250 F Sport (& Version F) (2010/12) 後編 |
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インテリジェントキーを所持して、ダッシュボード中央右側にあるスタート/ストップスイッチ(写真21)を押すと、
メーター類はレクサスお馴染みの派手
なバフォーマンスのお出迎えをするが、まあ、これにも慣れてしまった今では、特別気になる事も無い。ステアリングホイールの下端には、”F”のエンブレムが付くが、これがまた
BMWのMスポーツと位置も雰囲気もそっくり(写真23-1〜2)なのに笑いを堪えながら、IS-Fと比較すると、そのエンブレムが微妙に違う以外は、
どう見ても同じモノのようだ。そして、足元を見ると、これもIS-Fと全く同じアルミのペダルが見える
(写真22)。BMWの場合は、少なくともMとMスポーツのステアリングホイールは、一見似ているが別物が使われているのだが、レクサスの場合はステアリングやペダル
は全く同じで、それ以外にも各部の部品がISからの流用のようで、IS-F特有の部分は極めて少ない。
外観上はコンソールの上面パネルを除いてIS-Fと全く同じATセレクター(写真24)の、今時流行らないジグザクゲートをDに入れて、プッシュ/プッシュタイプのパーキングブレーキを踏んでリリースし、ブレーキを放してクリープさせスロットルをユックリ踏むと、クルマもユックリと前進する。
流石に安物の国産車のように、わざとらしくピョコンと飛び出したりというセコい演出をしていないのは、高級ブランドだけのことはある。10年前の国産のAT車は、駐車場内では
左足をブレーキペダルに乗せながらでないと、危なくて極低速のコントロールが出来ないのが常識だった。
そしてATとはそういうモノという認識で初めてBMWに乗った時に、極僅かに踏めば、極僅かに前進するという当たり前の事ができるのに驚いたものだった。そういう面では、日本のAT車も大いに進歩した事になる。
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写真21
スタート/ストップボタンはダッシュボード上のステアリングの左側にある。
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写真22
パーキングブレーキはプッシュ/プッシュ式。IS-Fと同じアルミペダルが付く。
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写真23-1
ステアリングホイール下端の”F”マーク。
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写真23-2
こちらは本家のMマーク。 |
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写真24-1
チョッと時代遅れ気味のジグザクゲート式ATセレクターと趣味の悪いスターリングファイバーというパネル。
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写真24-2
外見はパネルがライトブルーメタリックとなる以外は殆ど同じATセレクター付近。
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このディーラーも駐車場から行き成り4車線の国道に出るパターンだから、クルマの切れ目を見つけて左にステアリングを切り、直進した時に2/3程度スロットルを踏むと、充分
な加速で速度が上がっていく。IS250のエンジンはぶっちゃけ、マークXやクラウンと同じだが、こうして見ると充分なパワー&トルクがあるのを再認識する。
レクサスのエンジンは、V8についてはレクサスを作っている田原工場内の専用ラインで組んでいるが、V6 2.5も同様なのだろうか?同じ2UR−GSEでもマークXとISでは組み付けとかが違うのか、同じ工場で全く同じ手順で製造されているのかは知らないが、どうなんでしょうねぇ?
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写真25-1
V8 4,968cc 423ps/6,600rpm、51.5kg・m/5,200
rpmを発生するIS−Fの2UR−GSEエンジン。
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写真25-2
V6 2,499cc 215ps/6,400rpm、28.5kg・m/3,800
rpmを発生するIS250の4GR−FSEエンジン。クラウンおよびマークXの2.5とは基本的に同一エンジン。
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写真25-3
IS250と同一形式のエンジンだが、カバーが異なるために一見
違うように見える。IS250の215psに対して206psと多少でチューンされている。
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写真25-4
マークXは更にチャチなカバーで差別化しているが。中味は同じく同一のエンジンだ。スペックはクラウン用と全く同じ。
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IS250のメータークラスター中央のディスプレイには上部に現在のギアポジションが表示される
(写真27)から、今何速で走っているのかが判る。この点についてはBMWの場合はDレンジだと現在のポジションは判らないから、その分は機能が上だといえる。
60〜70km/hで大人しく巡航している時に、このディスプレイを見たらば、60km/hでは5速1,400rpmで、もう少し速度が上がると6速にシフトアップされ
た。
次に一度30km/h程度まで速度がダウン(3速、1,300rpm)して、その後前が空いた状態から2/3スロットルくらいで加速しようとすると、一瞬のタイムラグの後にシフトダウン
(2速、1,900rpm)が起こり、これまた充分な加速となる。
そこで、今度は同じような状況からフルスロットルを踏んでみると、タイムラグに加えて多少のショックを伴うが、回転計の指針は景気良く跳ね上がり
(1速、3,500rpm)結構な加速Gを伴いながら50km/h、5,500rpmくらいでシフトアップしたようだ。2速は3,000rpmくらいで繋がり、勇ましい音と共に加速を始める。ただし、
2速にシフトアップしてからの加速感は、派手に回している割にはちょいと物足りない面もあるが、そういうものを求めるならばIS350を買いなさい、ということになる。
試乗車には”立派なパドルスイッチ”が付いているので、これを試してみる。まず、Dレンジで走行中に操作するとマニュアルモードとなる。マニュアルモードの時はメータークラスタのディスプレイ表示がDから数字に変わり、これが設定したギア位置となる。
実はISのマニュアルモードはシフトアップのロックであり、例えば”3”と表示されていると、1〜3速でオートマモードになると言う事で、上部のギア位置表示は1〜3の実際のギア位置を表している。
従って、”2”にセットしていて停止するとギア位置表示は1になり、発進すると1〜2まではシフトアップするが、3速には入らない。
これが結果的にはマニュアルシフトと同様の動作をするということらしい。何で、こんなことをするのだろうか。何か特許でも絡むのだろうか?
ところで、正面の速度計については試乗したバージョンFは2010モデルのために、速度計のフルスケール(FS)が180km/hだった(写真26-3)が、2011年モデルのFスポーツは
FSが260km/hとなった(写真26-1)。これはFスポーツに限らず、2011年モデルからはIS全てが260km/hとなるようだ。なお、IS−Fについては、2010まではISと共通のメーターレイアウトだった
(写真26-2)が、2011年モデルからは正面に大径の回転計を置いて、サイドにある小さなメーターがアナログ速度計という構成で、実際には回転計の中に仕込まれたデジタル速度表示を見て運転するという、ポルシェ
(987&997)と同様のレイアウトとなった。FスポーツとIS−Fでは前述のように殆どのインテリア部品が共通だが、このメーターレイアウトは全く共通性がない
。これはメーターだけは譲れないというIS−Fのポリシーなのだろうか。
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写真26-1
Fスポーツのメーターは基本的にIS−Fの前期型とほぼ同等となっている。速度計のFSが260km/hとなったのは他の後期型ISも同様で、これでやっとシラケないですむ。
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写真26-2
IS−Fの前期型はスタンダードなISと基本的には同じで、FSやディスプレイ内容が異なる。 |
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写真26-3
2010年8月以前の前記型は速度計のFSが180km/hまで。 |
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写真26-4
IS−Fは後期型からメーターデザインが変更されて、正面に大径の回転計とサイドに小さな速度計。実際には回転計内にあるデジタル速度計を使用するというポルシェスタイルとなった。
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写真27
マニュアルモードはギア固定ではなく、シフトアップのロックだから、写真の場合は設定が4速で実際のギア位置は1速であることを示している。
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写真28
IS−Fと同じパドルスイッチがつく。 |
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操舵力は特に重くは無いが適度で、中心付近の不感帯も少ない、というよりもかなりクイックな部類に属する。しかし、細かいことを言うと切り始めが妙に軽くて、スポーティというよりも不安定に近いとも表現できる。
勿論、これがスポーティなんだと言われればそれもそうだし、例えばBMW3シリーズのように中心付近で微妙な不感帯を持たせるのはダルいという考えもあるだろう。
IS250の場合は、同じクイックでもポルシェカレラのようなフィーリングと比較すると物足りなさがあるのだが、Dセグメントスポーツセダンとしては、あちらを立てればこちらが立たずで、両立は難しいかもしれない。
まあ、この辺は好き好きという事にしよう。
今回の試乗コースにワインディング路は無かったために、コーナーリング特性を正確には評価できなかったが、1級国道のジャンクションでの緩いコーナーを結構速い速度で抜ける時も素直に通過できたし、広い(6車線)交差点での左折時には少なくとも強いアンダーステアなどは感じなかったから、充分に水準以上であることは間違いない。
ただし、前述のクイック過ぎの傾向があるステアリングは、綺麗にコーナーをトレースするための微妙な操舵がちょいとばかりやり辛い傾向はある。
5年前にレクサスの国内展開が始まって、それまでアルテッツアと呼ばれていたモデルのFMC版がレクサスISとなった訳だが、元々アルテッツアのコンセプトというのはプアーマンズBMW3シリーズだったから、現行ISの初期モデルも3シリーズへの対抗心丸出しで、
異様に硬いサスによる子供っぽいスポーツ感の強調という、何やらケツの青いクルマであり、チョッとした路面の凸凹でも激しい突き上げを食らったりと、これではとてもではないが3シリーズやCクラスのユーザーを横取りするのは無理というものだった。
そして、発売から3年後(2年前)に試乗したIS250は初期型とは違って随分穏やかになっていたが、逆に言えばトヨタ的になった事で、何やらサイズの小さいクラウンのようだった。
そういう意味で今回のバージョンFは、今まで乗ったISの中では最も乗り心地と安定性を両立していて、硬いけれどもしなやかで、決して不快では無いという良く出来た欧州車の乗り味に近くなっていた。発売以来5年間、毎年の改良を重ねた事で大分成熟されてきたのだろう。
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写真29
ボンネット先端の確認は出来ない。 |
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写真30
バキュームブースターのパワーシリンダーが見えることで、ブレーキバイワイヤでないことが判る。
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レクサスサルーンのブレーキはIS250のみオーソドックスなバキュームサーボ方式のブレーキシステムを採用していて、その他のモデル
(IS350、GS、LS)ではブレーキバイワイヤー方式となっている。
今回は念のためにバキュームサーボ方式について説明してみるので、そんな常識的なモノの説明なんて今更不要だ、という読者は緑字の部分を読み飛ばしてもらいたい。
ブレーキペダルを踏むと、べダルはリンク機構によって車輌に取り付けられたマスターシリンダーのピストンを押す事によって、油圧を発生さ
せいる。要するに足踏み式のポンプみたいな原理となっている。昔はドライバーが踏んだ力をそのまま使用していたのだが、ディスクブレーキの時代になり、踏んだ力と発生するブレーキ力
(ブレーキ効力)がドラムブレーキの半分以下であることや、車両の大型化による重量増加で、並みのドライバーの脚力では充分な制動力を得るだけの油圧を発生できなくなってしまっ
た。
そこで、ドライバーがペダルを踏んだ時にそれを補助するパワーアシストが必要となり、その方法としてエンジンの吸気によるバキューム(負圧)で引っ張ることにより、踏んだ以上の力でピストンを押す事が一般的となった
(右の図参照)。ボンネットを開けるとブレーキ液のリザーバータンクの下にシリンダーがあり、その根元に鍋のような形をした短い円筒形の部品が付いている
(写真30)が、
これが右図のパワーシリンダーで、この中にあるパワーピストンは実際にはダイヤフラムというゴムの膜であり、これを引っ張ることでアシスト力を発生する。
これがバキュームブースターと呼ばれる装置で、日本語では真空倍力装置という。
レクサスの各モデルのブレーキパッドは国産車では唯一、BMWと同じドイツのTEXTERというメーカーのパッドを採用している。このタイプは言うまでも無く高いμ(摩擦係数)でガツンっと効くから、如何にも効きが良くドライバーも安心できるのだが、欠点としてはホイールがダストで真っ黒けになることと、ローターの減りが早い(ローター攻撃性が大)こと
だ。そのために車検の時などに国産車では有り得ないローター交換が必要になることで、言ってみれば欧州車のブレーキの利点や欠点の最大原因となっている
のが、この手のパッド特性だ。
そのお陰もあって、IS250のブレーキは軽い踏力で良く効くし、フィーリングも欧州車的だ。まあ、同じパッドを使っているのだから、当然ではあるが。
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写真31-1
IS−Fはフロント225/40R19、リア255/35R19タイヤを装着している。
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写真31-2
フロント225/40R18、リア255/40R18タイヤとIS−Fよりワンサイズ下のタイヤを装着している。
一見そっくりのホイールもよくみればデザインが異なっている。
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写真32-1
アルミ対向ピストンキャリパーはフロント6ポット、リア4ポットで、ドリルドローターと組み合わされるIS−Fのブレーキ。
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写真32-2
前後とも極普通の鋳物の片押しキャリパーとなるFスポーツ。
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レクサスISとマークXおよびクラウンの2.5Lモデルのエンジンは、何れも4GR−FSEと同一の型式で、唯一IS用はパワーで12ps、トルクで0.7kgm勝っているが、まあ大したことは無く事実上同じと思って
よい。
これら3車にIS−Fを加えた一覧表を以下に示す。
えっ?下の表を見ると、マークXとクラウンはボディの長さ以外はホイールベースまで同じだって?それで、マークXのプラットフォームをちょん切ったのがISじゃあないか?って。シーッ、だ、駄目ですよぉ!そんな事言っちゃあ。
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@
Lexus |
A Toyota |
B Toyota |
C Lexus |
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IS250 F Sport |
Crown 2.5
Athlete |
Mark X 250G
S Package |
IS-F |
|
車両型式 |
|
DBA-GSE20 |
DBA-GRS200 |
DBA-GRX130 |
DBA-USE20 |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
|
4.585 |
4.870 |
4.730 |
4.660 |
|
全幅(m) |
|
1.795 |
← |
← |
1.815 |
|
全高(m) |
|
1.435 |
1.470 |
1.435 |
1.415 |
|
ホイールベース(m) |
2.730 |
2.850 |
← |
2.730 |
|
駆動方式 |
|
FR |
← |
← |
← |
|
最小回転半径(m) |
|
5.1 |
5.2 |
← |
5.1 |
|
車両重量(kg) |
|
1,570 |
1,610 |
1,510 |
1,690 |
|
乗車定員(名) |
|
5 |
← |
← |
← |
|
エンジン・トランスミッション |
|
エンジン型式 |
|
4GR-FSE |
← |
← |
2UR-GSE |
|
エンジン種類 |
|
V6 DOHC |
← |
← |
V8 DOHC |
|
総排気量(cm3) |
|
2,499 |
← |
← |
4,968 |
|
最高出力(ps/rpm) |
|
215/6,400 |
203/6,400 |
← |
423/6,600 |
|
最大トルク(kg・m/rpm) |
26.5/3,800 |
24.8/4,800 |
← |
51.5/5,200 |
|
トランスミッション |
6AT |
← |
← |
← |
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燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行) |
12.2 |
12.4 |
13.0 |
8.2 |
|
パワーウェイトレシオ(kg/ps) |
7.3 |
7.9 |
7.4 |
4.0 |
|
サスペンション・タイヤ |
|
サスペンション方式 |
前 |
ダブルウィシュボーン |
← |
← |
← |
|
|
後 |
マルチリンク |
← |
← |
← |
ブレーキ |
前/後 |
Vディスク/Vディスク |
← |
Vディスク/ディスク |
Vディスク/Vディスク |
|
タイヤ寸法 |
前/後 |
Fr:225/40R18
Rr:255/40R18 |
225/45R18 |
215/60R16 |
Fr:225/40R19
Rr:255/35R19 |
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価格 |
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車両価格 |
|
450.0万円 |
425.0万円 |
293.8万円 |
790.0万円 |
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備考 |
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IS250:398.0万円 |
Special Pacage:
355万円(ナビナシ) |
オーディオレス(ナビナシ) |
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初めて乗ったデビュー当時のISはBMW3シリーズを意識していたが、出来ではマダマダという状況だった。何しろスポーティーといいたいのだろうがガチガチに硬
い足で、室内の雰囲気はそのまんまトヨタ車だし、これで3シリーズやCクラスのお客を横取りしようなんて正気かい?という代物だった。事実、欧州車からの乗り換えは殆ど無く、当初は
ベタ褒めしていたマスコミも、何時のまにやら言動を翻し、国内のレクサス展開は失敗だった、なんて言いはじめた。それでも一部のマスコミや個人のブログなどで、欧米では今やベンツ・ビーエムを追い越したレクサスが国内で不振の原因は、クルマの良さを理解できないブランド志向のユーザーが
日本人に多いからだ、なんていう意見も出ていた。おい、おい、欧米って、レクサスは欧州では全く駄目だし、米国で売れているのは・・・・・と、まあ今更言うまでも無いのだが、そんな事を言っているブロガーは大昔のスカイラインか何かに乗っていて、初めてレクサスの試乗をしたから感動しまくりで、これはビーエムより良いに違いない、と思ったのだろう。
話を戻して、その後発売から3年後の2008年に2度目の試乗をしたIS250は、初期型の硬すぎるサスや妙にクイックなステアリングなどが陰を潜めて、何やらトヨタ的、クラウン的になっていた。トヨタのクルマがトヨタ的なのは寧ろ当然で、言ってみれば日本人の二枚目俳優が頑張ってタキシードを着ても、欧米のスターには敵うわけも無いが、紋付羽織袴ならば欧米人に
圧勝できる、みたいなものだろうか。
そして今回乗ったIS250 バージョンFは適度のスポーティーさとしなやかさを上手く共有していて、5年間の詰めが伊達ではないことを証明したし、内装だってIS−F
と共通のシートなどで随分印象が変わっていた。しかし、よ〜く見てみれば、ドアのインナートリムは全て樹脂製で、ここは部分的でも、たとえ合成皮革でもいいから、レザー張のソフトパッドにステッチくらい入れてもバチは当らないだろうに。
それにしても、Fスポーツは内外装共になかなかのルックスになったし、なによりIS−Fモドキという売れる要素を持っているのだが、世間での盛り上がりは全く無く
、結構なクルマ好きですらその存在すら知らない。
もしかして現行ISにはトヨタ自身の思い入れが無くなってしまったのでは、なんて思いたくなってしまった。まあ、確かに現行のISに幾ら肩入れしたところで、基本的なコンセプトがトヨタの在り合せのコンポーネントを集めて3シリーズもどきをでっち上げるという安易なクルマなのは隠しようもない。これは、もう次期型に期待するしか無いのかもしれない。と、まあ、厳しい事を言ったが、今回のIS250 Fスポーツは
400万円中盤のサルーンとして検討の余地がある、というレベルにはなったようだ。あとはユーザー次第。
そして、次回は、本家本元MスポーツのBMW325iを取り上げてみる。結構良いとこまでいったIS Fスポーツと比べて、あちらはどの程度の違いがあるのか。そして特別編では、価格をそろえて320i Mスポーツ vs IS250 Fスポーツの比較というのをやってみようと思っている。
請うご期待!
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