特別編へようこそ。何度も警告しているように、このコーナーは言いたい放題の毒舌が好みの読者以外はお勧めいたしません。

ＢＭＷのネガな部分というのはオーナーの半数以上はクルマが好き、ＢＭＷが好き、ＢＭＷの乗り味が気に入って買った・・・・・のではなく、単にＢＭＷというブランドが欲しかったから、という層が多い ことで、だからこそＢＭＷを買うと言う事は人からそういう目で見られる事も覚悟する必要がある。 別に、そんな事は気にしないというのなら良いが、ハッキリ入ってヤッパリ多少は気になるものだ。という訳で、このサイトの多くの読者を占めるであろうＢＭＷ好きやクルマ好きで、しかもＢＭＷオーナー、取り分け１１６ｉや１２０ｉ、そして３２０ｉオーナーにとってはＬＶのバック的 だと言われれば腹が立つのは当然だから、ここから先は見ない方が正解と思う。でも、まあそれがＢＭＷの廉価モデルの宿命という現実でもある が。

ということで、今回は総額４００万円の予算を捻り出したファミリーが買うクルマは何が一番かということについて考えてみよう。勿論、オトウサンが無類のクルマ好き・・・・という事はなく、単にカッコを付けたいのが購入理由とする。そこで、今回選んだ候補のクルマは下の5車種。何れも支払い総額が４００万程で買えるように、車輌価格は３６０万位としてみた。 すなわち、総額４００万円で、一番見栄を張れるクルマはどれか？を検討することを今回の目的とする。

先ずは各車の写真と特徴についてまとめてみよう。今回は何やらインチキ雑誌も顔負けの採点表を付けてみた。まあ、ハッキリ言って適当にフィーリングで星を付けただけだから、真面目に受け取らないで欲しいが、良く見ればそんなに滅茶苦茶でもなさそうだ。
　

�@ BMW X1 sDrive 1.8i

友達や近所の人は、わぁＢＭＷ買ったんだ、と驚き、羨ましがり、陰口を叩かれるという、プレミアムカーの要素をシッカリと備えている割には安い！
それに結構カッコも良い。
　

	項目	評価
	ブランド力（見栄）	★★★★☆
	スタイル	★★★★
	動力性能	★★☆
	操舵性	★★★☆
	実用性	★★★★
	コストパフォーマンス	★★★☆

�A BMW 120i

�@と同様にＢＭＷであることは直ぐに知れるが、いかんせんカッコが悪い。あそこまでしてＢＭＷが欲しいのか、と陰口をたたかれる可能性もある。
　

	項目	評価
	ブランド力（見栄）	★★★★☆
	スタイル	★★★
	動力性能	★★★
	操舵性	★★★★
	実用性	★★★★
	コストパフォーマンス	★★★

�B Audi A3 Sportback 1.8TFSI

ハッチバックにも関わらす、チョッとしたデザインの上手さでワゴン的な外観にしているから、�Aよりも遥かに見栄えが良い。
ただし、ブランド力はＢＭＷに劣るから、何処のクルマか判らない人もいるのが、ちょっと痛い。
　

	項目	評価
	ブランド力（見栄）	★★★★
	スタイル	★★★★
	動力性能	★★★
	操舵性	★★★☆
	実用性	★★★★
	コストパフォーマンス	★★★★

�C Volkswagen GOLF GTI

走りは他を圧倒しているが、フォルクスワーゲンというブランドから、見栄を張るには適さない。これはマニアのクルマだから、今回の主目的とはチョッと違う ・・・・のだが、ブランド物と勘違いして買ってしまう例もあるようだ。
　

	項目	評価
	ブランド力（見栄）	★★★
	スタイル	★★★
	動力性能	★★★★☆
	操舵性	★★★★
	実用性	★★★★
	コストパフォーマンス	★★★★☆

�D Volvo V50 2.0e Active

一部ではＢＭＷ並のブランド力と勘違いしている場合もあるので、見え張り度は中々高い。 ぶっちゃけ中身はマツダの旧型アクセラだが、知る人は殆どいないので、「高級車なんか買って」と近所から嫉まれることもあり、満足感は高い。

	項目	評価
	ブランド力（見栄）	★★★☆
	スタイル	★★★★
	動力性能	★★☆
	操舵性	★★★
	実用性	★★★★
	コストパフォーマンス	★★★★

　

ブランドという意味ではＢＭＷに勝るとも劣らないのがメルセデス　ベンツだが、本来ＦセグメントのビッグセダンであるＳクラスが本命の会社だから、ＣクラスでさえＢＭＷの後を追っかけてきたくらいで、勧められるのは１００歩譲ってＣクラス以上。ＡクラスやＢクラスは 、下手をすると見栄を張るどころか逆に「あんなのがベンツだと思って買ったんだね。かわいそうに」と逆効果もありえるので、候補にするのは勘弁ということに なった。それに「Ｂクラス」、すわなち「Ｂ級」だから、Ｂ級映画、Ｂ級アイドル、Ｂ級グルメｅｔｃ．と、高級車とは縁遠い。 せめて日本向けには違う名前にすれば良かったのに、ねぇ。

ＢＭＷ１２０ｉの場合は、世の中のアンチ輸入車派から目の仇になる運命にあるらしく、総額４００万円も出してあんなにカッコ悪くて遅いクルマを買うなんて、クルマを判ってない見栄っ張りはしょう もないなあ、と嘲笑の的になったりしている。そりゃ、４００万の使い道なんて人それぞれだから、同じ出費をするならランエボやインプのバカッ速いのが得だ、というのも否定はしないが、それなら人の悪口を言わず黙って羽根のオッ立った高性能車でぶっ飛ばしていれば、ええんじゃないかい。ところで、あっ、後ろに付いてくる 白いクラウン、変な水色のツナギを着ている運ちゃんと助手席のオッサンと、何故か今時カーテレビのTAアンテナ、それに鉄っチンホイールでっせ。おっ、天井蓋が開いて赤いランプがっ！
なにっ？そんな下品なくるまじゃあないって？マツダっ？ファ、 ファミリア？？

さて、アウディはメルセデスとは逆に、Ａ４以下、取り分けＡ３は買い得なクルマだと思うが、如何せん見栄が張れる度ではＢＭＷには敵わない。特に日本では顕著で、以前のインポーターがメルセデスの下の車として、奥様・お嬢様用に売っていたのが今でも尾を引いている。では米国では売れているかというと、Ａ６以上はやはり売れていないのは、４月２６日の日記で説明済だ。えっ「昔の日記なんて面倒くさくて見てらんねぇや」って？
しゃあないなぁ、それでは下のグラフを再掲いたいましょう。



ＶＷの場合は会社名自体がＷｏｌｋｓ＝大衆　Ｗａｇｅｎ＝車　だから、高級イメージなんか無いのは当たり前で、その代わりに内容に対して買い得な価格を付けている。 大衆車といっても国産車とは発想が違うことと、最近は結構高級志向になっていて、実際にドイツのカーメーカーとしてはオペルやフォード程には安物路線ではない。 そしてＧＯＬＦ　ＧＴＩは、普通の人が見たらば単なるゴルフだから、国産車よりも高いくらいは判るだろうが、三百数十万円也の車輌価格ということを理解できるのはマニアのみ だろう。ということで、今回の主目的である見栄の張れる総額４００万円という目的には適さない。

最後のボルボについては、今回のＶ５０というのは高級ワゴンの代名詞であるボルボワゴンが３００万円チョイで買えまっせぇ、というのが売りだ。AUDI　A３がハッチバックというよりもワゴンに近いプロポーションをしていて人気があるが、V５０の場合は、よ〜く見れば寸詰まりだが、チョッと見には立派なワゴンだから高級感はある面では今回比較の５車種の中では一番かもしれない。しかもＢＭＷの２車はチャチな内装の標準モデルなのに対してＶ５０はアクティブという上級グレードで、ベースグレードのパワーシフトならば２９９万円で買える。（実は２９９万円のモデルは取り寄せで結果的 には高く なるので、上級モデルの在庫から選ぶのが普通だが。まあ、 堅いこと言うのは無しにしよう。）

と、いうわけで、どれを選ぶかはユーザー次第だが、今回の主題である「見栄を張れる」という意味では、まずカッコの悪いＢＭＷ１シリーズとＶＷゴルフＧＴＩは落選！　それで、残る３車では・・・・・まあ、どれも良い勝負だが、Ｘ１も中々良い線行っている、と思うのだけれど。

自動車というのは実に見せびらかし易い。例えばどんなに立派な家を建てても、人に見せるには其処まで来てもらわなければならない。更には、インテリアや高級オーディオだったら、家の中に上がってもらう必要がある。ところがクルマならばこちらから出かけて行けば良いのかだら、こんな便利な代物は無い。