フェアレディＺは米国ではℤカーとして人気のスポーツカーであり、その歴史も 1969年の Z30 以来半世紀に渡って販売されてきたのは言うまでもない。しかし、現行 Z34 は 2008年以来既に 12年が経過しているから、これはそろそろ FMC の時期だ。とはいえ、日産の苦しい台所事情では果たして新型は出るのか、という疑問もあったが、この度目出度くも次期モデルのプロトタイプとも言うべき Nissan Z Proto Concept が発表された。

フロントから見れば、当然ながらキープコンセプトであり、これは間違いなくＺである。

リアについてはデザイン的には近代化されていて、現行モデルとの共通点は殆ど無い。といって雰囲気は継承されてはいる。

次にインテリアを見ると

中央トッププレート上に３連メータを配したスタイルは伝統的なＺのもので、その面では最近 MC の度にダッシュボードやコンソールの配置が全く異なるポルシェとは対照的だ。しかもパーキングブレーキは新型でもコンソール上のレバー式という、今となっては多少レトロ感漂う物だ。

メーターについては流石に時代を反映してカラー液晶化されており、速度計はデジタル化されていようだ。センタークラスター下端のエアコン操作スイッチなどは現行型のイメージを引き継いだ回転式の３連スイッチを使用している。

シートを含むインテリアもオーソドックスなスポーツカーそのもので、このレトロ感が何とも言えない。

欧州連合 (EU) ではマイクロカーというカテゴリーがあり、これは国にもよるが、例えばフランスでは14歳以上なら運転免許が不要で誰でも運転できるという、日本では考えられない制度がある。

マイクロカーは「車両重量350kg以下。最高速度45km/h以下。エンジンはガソリンの場合50cc以下で出力無制限、ディーゼルの場合出力4kW以下の車両」と定められている。

本来は視力検査で不合格など普通免許取得が困難な高齢者が主なユーザーだったが、近年は普通免許取得前の若者たちに注目され始めた。

元来マイクロカーの多くは中小企業が製造していて、以前サンプル車を見たことがあるが構造も質感も玩具のようで、こんなモノで走るのかぁ？という代物だった。

そのマイクロカーに大メーカーであるシトロエンが、それも電気自動車 (EV) として進出してきた。それがアミ (Ami) で、大手家電チェーンでスマホやビデオゲームと共に販売する。価格は6,000ユーロ (約75万円) で、既に1,000台の注文があった、という。

アミはマイクロカーの規格に入るように、二人乗りでサイズは全長 2,410 x 全幅 1,390 x 全高 1,520mm と長さは短く幅は狭く背が高いから、見るからに不安定ではある。そしてアミの場合は何やら前後のデザインがそっくりという奇妙なデザインとなっている。さ～すがフランス、芸術的だ、何て思ったが、実は前後と左右のパネルを共通化してコストダウンを図っているのだという。

ではインテリアはどうだろうか。当然ながらシンプルだが、流石は大手カーメーカーの作だけあって、自動車としての水準に達していると言っても良い出来具合だ。

モーターは6kw、バッテリーを含んだ車両重量は485㎏。