B_Otaku のクルマ日記



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2017/5/31(Wed)
BMW 3 Series

現行3シリーズ F30 は 2012年1月に FMC して国内発売された。その時のエンジンは2.0L ターボのハイチューニングバージョンである 328i のみが先行発売され、3ヶ月後の2012年4月に本命となる 2.0L ターボの 320i が発売となった。更に3ヶ月後の2012年7月には直6 3.0L に電気モーターを追加したハイブリッド車としてアクティブハイブリッド3が発売されたが、ハイブリッドではないガソリンのみの3.0L は3シリーズセダンには設定が無かった。更に翌月には 2.0L ターボディーゼルの 320d も追加され前期型 F30 のラインナップが完成している。これらのエンジン型式は全て ”N" から始まっている。

そして F30 後期型はエンジンが "B” から始まるモジュラーシステムとなったが、これ現在順次更新されていて、先ずは2015年9月の4気筒 2.0L ターボの標準タイプであり最も売れ筋と思われる 320i と同じ 2.0L でも高出力タイプの 330i が発売された。330i に相当するモデルは前期型では 328i と呼ばれていたものだ。

なお同時期に 2.0L ターボディーゼルの 320d も後期型となったが、エンジンは旧タイプの N47D20C が継続使用されていて、これが新型になったのは2016年5月の事だった。

そして前期型にラインアップされていた6気筒ガソリンエンジンと電気モーターを組みわせたアクティブハイブリッド3は後期型では廃止されたが、320i に電気モーターを追加してプラグインハイブリッドとした 330e が新たに追加された。また前期型では3シリーズセダンの6気筒モデルはハイブリッドモデルのみだったが、今回は新型6気筒を搭載した 340i というモデルが新たに設定されが、これは 326ps というチョット前の M3 並の性能だ。

更に前期では存在しなかった最下位グレードとなる 318i が久々に登場した。元来3シリーズのエントリーモデルは 318i というのがお約束だったが、いつの間にか消えてしまったものが今回復活した。この 318i は3気筒 1.5L ターボというモジュラーシステムのボトムとなるエンジンであり、下の表をみるとパワーウェイトレシオが 11.4 だから随分と大人しい性能だが、これこそが歴代3シリーズのエントリーグレードに近い性能で、これは特に動力性能を求めないユーザー向けだから、チョッと高性能志向のクルマ好きには我慢が出来ないかもしれない。

今回は前回の新型モジュラーシステムエンジンの概要に続いて3シリーズに於ける実際の新型エンジン搭載情況を纏めたが、その新エンジン化のタイミングで今回新たな系統のモデルとなった 330e を例題にして、次回からは前回の予告通りに F30 後期モデルの内外装を写真で紹介する。

つづく




2017/5/30(Tue) BMWの新エンジン 

BMW は現在エンジンを一新している最中だが、ここでそのラインナップを纏めてみる。先ずはエンジンの型式だが、従来の ”N” から新型が ”B” となった。そして何よりも特徴的なのは新型はモジューラーシステムを採用していて、1気筒が 0.5L のユニットを3、4、6個繋げる事で3気筒 1.5L、4気筒 2.0L 、6気筒 3.0L と3種類のエンジンが成立し、更にはディーゼルエンジンもシリンダーブロックも含めて多くの部品が共通化されているから、V8 4.0L を除いた BMW のエンジンは殆ど同じ部品で成立するという何とも生産効率の良さそうな方式だ。

実はこの考え自体は決して新しいものではなく、ボルボでは20年程前のポルシェ設計のエンジンで実施していて、4気筒 2.0L 、5気筒 2.5L 、6気筒 3.0L のラインナップを揃えていた。ただし、このエンジンは性能的には褒められたものではなかった。なおポルシェ設計といっても、例えば 911 のエンジンを設計しているエンジニアが手がけたモノでははく、ポルシェの系列会社であるポルシェデザイン研究所が手がけたモノで、同社はクルマのみならずあらゆる工業製品の設計業務を他社から請け負っている。そういえば当時のボルボオーナーの中にはボルボのエンジンがポルシェ製だと悦に言っている話を聞いた事があるが勿論そんな事は無い。

さて新型モジュラーシステムに話を戻して、ということは試乗記特別編の E220d vs 523d の最後で BMW では6気筒ディーゼルは恐らくラインナップされないだろうと書いたが、何とモジュラーシステムとガソリンエンジンとのシリンダーブロックを含めた共用という裏技で、6気筒ディーゼルを製品化してしまった。なお、この3.0L ディーゼルはドイツ本国では昨年末に7シリーズに設定されているし、今正に発表されたばかりの新型5シリーズツーリングにも 530d として設定され、それに加えてセダンにも設定されたところだ。

そこでこの新型モジュラーシステムを一覧表にまとめてみた。なお () 内のモデルは日本では未発売のものだ。だだし、前述のようにこのモジュラーシステムは正に今展開中のために、多少の変更が有るかもしれないし、実際今の段階では量産体制が整っていないモデルもあるだろう。まああくまでも参考ということで‥‥。

表を見て最初に感じるのは3気筒までディーゼルをラインナップしていることで、何やらその昔にダイハツがシャレードに3気筒ディーゼルを搭載して発売したが、凄まじい振動と低出力で大いなる失敗作となったのを思い出した。今回は最新の技術でしかも天下のBMW が手掛けたのだから悪くは無いとは思う。それでこのエンジンを積んだ車種は日本で発売されているのかどうかを知りたいことろだが、上の表を見て判るようにやはり未発売だった。まあこの新シリーズエンジンは欧州でもこれから徐々に展開されている時期であり、もう少し様子見は必要だろう。

この新型エンジンは5シリーズでは昨年の FMC により G30 という新世代の型式を与えられたモデルに搭載されているが、3シリーズは未だ F30 という旧世代モデルであり、しかも F30 は2012年の発売だから、FMC はもう少し先になるだろう。ということで新エンジンへの展開については昨年よりのマイナーチェンジによって実施されていて、これまた正にデリバリーが始まったばかりか、モデルによってはこれからという情況だ。

その後期モデルとも言うべき3シリースについては今まで詳細な情報を発信していなかった事に気が付いて、次回からは他シリーズに先駆けて設定された新型プラグインハイブリッド車 330e を例題にして例によって内外装を写真で紹介する予定としている。



2017/5/29(Mon) PC 絶不調 

PC というタイトルを見てこれを、Porsche Center と閃くあなたは、中々のクルマ通です‥‥が、ポルシェではなくていわゆるパソコン、今これを書いているウィンドウズパソコンの話であります。

昨日から異常に動作が遅くなって今日は絶不調。こりゃ最悪はシステムのインストールからやり直しか、と半分覚悟を決めたけれど、そこまで行かずに何とか修復できたようだ。

これはもしかして、ユーノス 500 の祟りか?

いや、まいったね。

ということで、本日は BMW の新型エンジンのシリーズについて纏めようと思っていたが、次回に持ち越しとするので悪しからず。




2017/5/28(Sun)
マツダ5チャンネルの時代 

バブル経済最盛期の 1989年にマツダも販売網の多チャンネル体制を展開した事があった。確かに当時のトヨタは5チャンネル体制だったが、何とマツダも5チャンネル体制を展開したのだった。その5つの販売チャンネルとは
1. マツダ (MAZDA) 系 : 小型車、高級車、商用車と幅広く扱う
2. アンフィニ (εfini) 系:スポーツ系高級車 (RX-7など) を扱う (旧マツダオート店)
3. ユーノス(EUNOS)系:欧州車のイメージを持つ (新設)
4. オートザム(AUTOZAM)系:軽自動車、小型車を扱う (新設)
5. オートラマ(AUTORAMA)系:フォードブランドを扱う

上記のように実際には新設されたのはユーノス店とオートザム店の2系統なのだが、それにしても当時はこの新体制に対して一般のユーザーからすれば「なにそれ」という程度で、何よりマツダのクルマ自体が今ほどの完成度は無かったし、ブランドイメージも安物の代表でしかも一度買ったらリセールバリューはほとんどゼロで他社に乗り換えられない「マツダ地獄」と言われていて、最悪のブランドイメージだった。

それで、マツダ地獄からの脱却と販売台数の向上を狙ってバブル経済の勢いに乗って突っ走ったのだった。それで結論はと言えば、勿論大失敗で経営情況は悪化し、結局フォードの主導により経営再建する事態となってしまった。

ところでこの5チャンネル化に対応するために、当時ある面ではユニークな車種展開も行われた。特に新設のユーノス店向けには新たな車種が展開されたが、その中でも今に続く世界的な成功車種としてはユーノス ロードスターがある。そう、今でもマツダ ロードスターとして独特の世界を築いているクルマだ。最近では欧州の高性能ブランドであるアバルト向けに OEM 供給もされているくらいだ。 ⇒ Abarth 124 Spider 試乗記 (2017/2)

ロードスター以外にもユーノスブランドの車種は8車種程度はあった筈だが、その多くは他の販売チャンネル用車種と名称以外は同一であり、ユーノス独自の車種としてはユーノス 500 と ユーノス コスモが用意された。


ユーノス 500

サイズはDセグメントで、当時を反映して5ナンバーの小型車サイズだが、その最大の特徴は当時あのジウジアーロ氏が絶賛したというそのデザインにある。当時の4ドアサルーンとしては車高は低く曲面を多用したプロポーションや、一見ハードトップにも見えるグラスエリアはよく見れば太いBピラーがあり、これをブラックアウトして窓枠を感じさせない手法や、グラスエリアの縁を細いクロームメッキで加飾するなど、後の BMW3シリーズ (E46) に通じる手法は成る程、ジウジアーロ氏が高評価したわけだ。

ユーノス 500 のエンジンは 直4 1.8L 115ps、V6 1.8L 140ps、V6 2.0L 160ps の3種類だ。えっ? 1.8L V6 って、間違いじゃあないのか、って。いやこれは誤植ではなく正真正銘1.8L にV6 をラインナップしたのだった。高級車=マルチシリンダーというバブル時代の発想だろうか。

このユーノス 500 は、1992年から1996年までの5年間の販売期間で2万4,000台が生産されたというから年間平均では約5,000台となり、そのデザインにも関わらず商売としては大いなる失敗作だった事になる。


ユーノスのサルーンには 500 の上位車種でフラッグシップモデルとしてユーノス 800 がラインナップされていたが、これはユーノスの専売ではなかった。この辺の事情については続編に纏める予定だ。

不定期に続く (予定)




2017/5/26(Fri) BMW 8-Series Concept (2017)

BMW のシリーズ構成は奇数がセダンで偶数がクーペとなっていて、これは以前からの仕来りだが、実はこれがキチッと整理されたのは極最近の事で、以前は5シリーズのクーペである6シリーズはあっても3シリーズのクーペは4シリーズでは無く3シリーズクーペだったりとマチマチであり、4シリーズが確立したのは意外にも最近だったりする。

そして今回のコンセプトカーは8シリーズ、すなわち7シリーズベースのクーペということになる。この8シリーズについては既に各種の情報が小出しにリークされたりしていたが、今回は初めて量産前提のモデルの写真が公開された。

量産時に多少の変更は有るかもしれないが、この写真を見る限りでは BMW としても現行車種よりも未来的なデザインとなっていて、それでもBMW のアイデンティティは維持されている。そりゃあ、まあ、高級車メーカーのそのまたフラッグシップモデルだからデザインだってコレでもかという出来でないと許されないのは当然だ。

インテリアはエクスエリア以上に未来的で、本当にこのデザインで発売するのだろうか?

それにしてもこの手のFセグメントクーペというは以前は量産車としては存在しなった分野であり、それがメルセデスでは既に3年前からSクラスサルーンをベースにしたクーペを販売しているし、レクサスは最近 LC (LS ベースのFセグメントクーペ) の国内販売を始めたりと、正にFセグメントクーペの発売ブームとでも言おうか、それにしてもこういうクルマを買う階層が結構いるということか。

世界を見渡せば日本以上に格差社会であり、その結果はこんな高価なクーペを各社で量産するという事実となって現れている。今まさに爆発寸前の加計学園グループの問題のようにその金額は百億の単位であり、片や庶民が長年必死で積み上げて来た年金資産はあっという間に何十兆の単位で目減りして、今や多くの国民が老後は貧困に喘ぐという、これが本当に日本なのかと目を疑う情況だ。

それでも流石にマトモな感覚の高級官僚が徐々に我慢が出来なくなってきたようで、アベ丸も外から見ればそうダメージが無いようにも見えるが、実は機関室は既にかなり浸水していて、スガ機関長もそろそろ脱出するタイミングを見計らっている頃ではないだろうか。イシバ航海士は既に救命ボードの準備をしているようだし‥‥。

あれっ、話があらぬ方向に向かってしまったが、8シリーズクーペの発売は来年だそうで、今予約したは良いが発売時には世の中変わって‥‥塀の中だったりして。

なお詳細を知りたい場合には、例によって下記にて↓
⇒ https://www.netcarshow.com/bmw/2017-8-series_concept/


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