B_Otaku のクルマ写真館
 BMW X1


最近の世界的な SUV ブームは、量産ブランドもプレミアムブランドも、それどころか特殊なスポーツカーや超高級車ブランドまでが手を出すという状況で、このブームは本物のようだ。そんな中でCセグメントの所謂小型 SUV は手ごろだサイズと価格で人気も一際高いが、それ故に大変な激戦区でもある。そんな小型 SUV の中では高価格な部類ではあるが、押しも押されもしない天下の BMW の SUV として、ボトムレンジとは言うモノの X1 にはやはり大いなる魅力がある。

その X1 の現行モデルは 2015年に発売された F48 で、当サイトでは2015年の FMC に際して新型のB型エンジンである 4気筒 2.0L Turbo を搭載した xDrive 20i に試乗している。
⇒ BMW X1 xDrive20i 試乗記 (2015年11月)

しかし 20i はベースグレードでも約 500万円 と決して安くは無い。そこで3気筒 1.5L Turbo を搭載し、しかも FWD の sDrive 18i (以下 18i ) は如何だろうか? という事を考え始めた。実を言えば X1 自体の詳細な写真も当時は先行して発売された xDrive20i のみで、一番買い易い価格の 18i は未だ発売されていない状況だった。加えて 18i は昨年の改良でトランスミッションが 6速 AT から7速DCT へと変更された事もあり、ここでもう少し X1 について掘り下げてみる事にした。

18i の価格は 417万円からという BMW としては比較的買い易い価格となっている。最近は国産の小型 SUV でもチョイと良いモデルを買おうとすると軽く 300万円を超えてしまう。例えばマツダ CX-5 の中間グレードの Proactive で 4WD モデルを選ぶと 323万円であり、更に L Package では353万円だから 18i との差は 64万円であり、値引きなどを考えると、もしかして‥‥もしかするかもよ!

それで現行の 18i のエクステリアはというと、 2015年の発売当時と殆ど変っていないようだ。先代の X1 はいまいちショボい気もしたが、現行モデルは決して惨めになるような事も無く、まあ全幅は 1,820㎜ もあるのだから惨めな訳も無いが‥‥。

以上2018年4月9日掲載分


先ずはフロントビューから。これは誰が見ても BMW だから、このブランドに憧れがあるのならそれだけでも買って損は無さそうだ。写真は xLine (445万円) だが、ベースグレードなら 417万円で買える。全幅は 1,820㎜ だからファミリーマンションの立体駐車場に置くには難があるが、これは平置きを確保するか外部駐車場を契約するかだろう。では一戸建なら心配無いかといえば古い物件の場合は5ナンバーを基準としたサイズが多く、下手をすると入れたは良いがドアが開かない → 降りられない、何て事になるかもしれない。

サイドの寸法は全長 4,455㎜ 全高 1,610㎜ ホイールベース 2,670㎜ と同クラスの SUV に比べて全高は低めとなっている。因みにマツダ CX-5 では全長 4,545㎜ 全高 1,690㎜ ホイールベース 2,700㎜ であり、X1 の方が 80㎜ 低い。

BMW といえばボンネットの長さが特徴だが、X1 はFWD ベースでエンジン横置きの為に短か目だから BMW っぽく無いともいえる。

リアビュ-は BMW らしいモノで、SUV のみ成らずサルーンやツーリングとも同じデザイントレンドとなっている。

リアラゲージルームはこのクラスとしては標準的だろう。いや、広い方かもしれない。何故なら‥‥

幅方向の張り出しも少なく、写真右下の某国産最新 SUV と比べると X1 のスペースの広さが判るだろう。

Cセグメントとはいえ、そこは BMW だけあって、リアゲードには電動式のクローザーが付いているし、クローズ後にキーがロックされるモードもある。

リアゲートを開け切った状態での高さは結構あるが、閉めるには前期のスイッチを押すだけだから、小柄な人でも問題は無い‥‥たぶん。

C セグメントとはいえボンネットフードを開けると勿論ダンパーで固定されるから落ちそうになる重いフードを片手で押さえながらロッドを立てる何て事は無い。

エンジンは何故か3気筒 1.5L の sDrive 18i の方が 4気筒 2.0L ディーゼルの xDrive 18d よりもトップカバーが大きい。最初は間違いかと思って確認したがそんな事も無いのは一つ上の写真右のカバーを開けた全体写真を見ると確かにナンバープレートには "X1 sDrive 18i" と書いてある。

最近のクルマはエンジンの上部に樹脂製のトップカバーを付けているから、本当のエンジンの大きさが判らず、今回のように一見すると4気筒より3気筒の方が大きく見えたりする。

以上2018年4月10日掲載分


X1 のエンブレムは他の BMW 各車と同様にリアトランクリッドの後端に付いているが、他の車種のようにエンジンクラスを示すものは無い。すなわち 5シリーズならば "523i" 等と表記されているのが、X1 では ”X1" のみとなるが、まあこれは Xシリーズ全ての事だから今更でも無いが‥‥。

えっ? 知らなかった、って‥‥。まさかぁ~。

X シリーズの場合はそのエンジンと駆動の識別としてフロントドア先端のエンブレムで表している。下の図では上が sDrive 18i 、下は xDrive 18d の例で、まあこれも今更だが‥‥。

サイドのアンダープロテクトは xLine の場合はシルバーのアクセントが目に付く。まあ単なる見掛けですが。

ヘッドライトの中には最近の流行に従って複雑な形状のポジションライトを装備したいる。

X1 のタイヤは 18i および 18d 共に xLine では 225/50R18 、これが M Sport の場合は‥‥実はタイヤサイズは同じでホイールのみが異なる。

ブレーキは当然ながら片押しシングルピストンキャリパーだが、他の BMW 車と異なりフロントキャリパーが大きいのは FWD ベースで前後の重量配分がフロント寄りという事だろう。流石に FWD で50:50は無理だろう。

ドアのヒンジは BMW ではお馴染みのスチールブロックによるもので、国産車の板金プレスとは大いなる違いだ。

以上2018年4月11日掲載分


ここからはインテリア編として、先ずはドアを開けたところから見て行くと、インテリアがチョッと変わった色なので雰囲気が違って見えるが、基本的にはお馴染みの BMW らしい内装だ。

それ以上に特徴的なのは実はリアの足元が広い事で、これは BMW としては珍しい。その理由を考えてみると X1 はこれまた BMW としては珍しい FWD ベースでエンジンは横置きだから、スペース効率では勝っているのだろう。まあ今時他社では当たり前な訳で、BMW もボトムレンジから FWD 化を決断したのも判る気がする。

写真のデザインライン (グレード) は xLine だから本来のシート表皮は外枠がレザーでセンターはファブリックとなるが、写真のモデルはオプションのレザーシートが付いていた。

シートの調整はシートベース側面にあるシートの形をした調整スイッチとポジションメモリーから成るお馴染みのモノで、これは3シリーズ以下で共通している。

ドアトリムもシートと共にレザーを多用したパッドが使われている。そして水平トリムはウッドで下端にシルバーのラインの入った結構高級そうなヤツが付いていた。

拡大するとレザーのシボはハッキリしていて、以前からの伝統的な BMW の雰囲気だ。最近は BMW もなめした薄いレザーを使い始めたりとある面寂しさもあるが、このモデルは未だそこまで行ってはいない。要するに X1 の開発コードである F48 は、X3の G01 よりも一世代前という事だ。

ダッシュボードのデザインも現行 BMW の代表的なものだが、これも G○○ に比べればチョイと古いことは否めない。

センタークラスターの機器類や配置も先代 X3 (F25) の流れを汲んでいる。

以上2018年4月12日掲載分



センタークラスターのオーディオとエアコンの各パネルを見ると何処かで見たような。そう2シリーズグランツアラーと同じだった。

ダッシュボードの右端にはお馴染みの回転式ライトスイッチがある。

コンソール上には AT セレクター、走行モード切り替えスイッチ、パーキングブレーキスイッチ、そしてコマンドダイヤルというお馴染みの BMW らしいモノが並んでいる。そしてそのコンソールの後端は、これまた定番のリア用エアアウトレットがある。

AT セレクターもパターンは初期モデルと同じだが、下の写真の 18 i はミッションが DCT である事も関連しているのか、P ボタンの位置に違いがある。

ステアリングホイールからその先のメータークラスターを覗いたところは、これまたBMW ではお馴染みのものだ。という事は、ドライバーは典型的な BMW 車の雰囲気で運転する事になる。これを味わえるなら400万円も決して高く無い‥‥と、ユーザーが思ってくれるかどうかは‥‥はて。

メーター類も最新のカラー液晶ディスプレイを使用したモノでは無く、今や旧式となりつつメカ式だが、デザイン自体は他のシリーズと共通点も多く、これまた BMW らしいモノだ。

回転計の目盛は当然ながらガソリン (写真上) とディーゼル (写真下) では異なり、勿論ガソリン車の方が高回転型となる。

というように改めて X1 を見てきたが、ボトムレンジとは言うモノの 400万円以上する事もあり、目で見た処は紛うことなき BMW 車だから、BMW が好きとか、憧れているとかだったら良い選択となる。

以上2018年4月13日掲載分

⇒ BMW X1 sDrive 18i & xDrive 18d 試乗記 (2018/4)