B_Otaku のクルマ写真館
 Vitz GR SPORT ”GR"

トヨタの新しいスポーツバージョンである GR ブランドの中で今現在では最もバリエーションの多い (と言っても2種類だが) ヴィッツについて、先ずはそのラインナップを一覧にしてみる。

ヴィッツの場合、GR ブランドの2種類はエンジンが 1.5Lで、その他のスタンダードなヴィッツは1.0L と 1.3L だから、これらに比べれば流石にスポーツブランドだけの事はある、という訳だが、パワーウェイトレシオを見れば大した事は無い。何しろ GR の1.5L エンジンはカローラ 1.5 に搭載されているエンジンそのもの、何て判るとチョッと白ける。

今回の写真はヴィッツ GR の中では中間モデル (最上位は未発売だが) の GR SPORT GR で、一部明らかに違う部分については GR SPORT と比較する 。

エクステリアはホットハッチらしい雰囲気は確かにあるから「並のヴィッツとは違いそうだ」くらいは誰でも判る。とはいえそれ程にはド派手で無いから、年寄りが乗ってもそれ程は恥ずかしくは無い。そう「それ程は」‥‥。

フロントは標準のヴィッツとは全く異なり、この部分でスポーツイメージの殆どを占めているというくらいのモノだ。

リアもこの手のクルマの定番であるブラックアウトされたバンパー下端とそこから覗く太い排気管がそれらしい。流石に 1.0 や 1.3 とは違うぞ!

サイドビューはタイヤ&ホイールが如何にもという感じだが、それ以外は大きな特徴は無い。

なおワンランク下の GR SPORT ではタイヤ&ホイールが異なる程度で、エクステリアではそれ以外に大きな違いは無い。

以上2017年11月14日掲載分


"GR" のエンブレムはフロントアンダーグリルとリアゲート下端にそれぞれ付いていて、これが GR であることを確認する手立てとなる。なお GR SPORT と GR SPORT "GR" は同じエンブレムの為に一見してどちらかを判断することは出来ない。

エンジンルーム内には 直4 1.5L 109ps 136 (MTは 138) Nm の 1NZ-FE が収まっている。このエンジンは前述のようにカローラ 1.5 のエンジンそのものだから決してスポーティーな性格では無いが、ヴィッツの標準は 1.0L と 1.3L だからこれらと比べればパワーがある。とはいえ比較相手、特に 1.0 何かと比較してパワーがあるなんていうのは「俺の母校は加計学園よりも偏差値が高いぞ」何ていっているようなものだ。
⇒ TOYOTA COROLLA Axio 15X (2015/9) 簡易試乗記
⇒ Toyota Vitz 1.3F (2011/1) 簡易試乗記

リアラゲージスペースは標準と変わる事は無い。

GR SPORT "GR" は 205/45R17 (ブリヂストンPOTENZA RE050A)タイヤと専用の 7Jアルミホイールを標準とする。

GR SPORT では 195/50R16 タイヤと6Jアルミホイールという "GR" よりもワンランク落ちとなる。そういえば "GR" ではタイヤの銘柄を POTENZA RE050A と明記しているが、これは寧ろ珍しい事で、殆どの国産車は納車されるまでどこのメーカーのタイヤが付いているか判らないという場合が多い、これはカーメーカーが複数のタイヤメーカーから同等品を購入して無作為に取りつけるかで、ブリジストンかヨコハマかなんていうのは納車されてからのお楽しみだ。

それでも以前ほどは無作為では無くなったが、30年程前にはクラウンでさえオーツタイヤが付いてきてオーナーと大揉めに揉めた、何てこともあったようだ。それで相手が大口ユーザーの社長だったりしたら‥‥まあディーラーの経費でブリジストンかなんかと交換したとか‥‥。

次にブレーキキャリパーは GR SPORT "GR" では前後共に極普通の鋳物製片押しだが、ボディーは白く塗装されて更に "GR" のロゴが印刷されている。

GR SPORT のブレーキキャリパーは "GR" と変わらないが塗装とロゴが省略されている。勿論性能には関係無いが‥‥。

ということでエクステリア上の GR SPORT と "GR" の違いはと言えばホイールとタイヤという事になる。因みにヴィッツの GR SPORT にはハイブリッドも設定されているが、これは何と185/60R15 タイヤに鉄っちんホイール+樹脂フルキャップという「これで GR SPORT って言えるか、違うだろう、禿げ!」状態だが、価格を 1.5L ガソリンと揃えているから、その為にホイールまで回らなかったんじゃねぇ、という感じだ。

以上2017年11月15日掲載分


インテリアはフロントシートの両端のサポートが高くスポーツを謳うだけの事はあるし、白いラインが目立っている。これに対してリアシートは妙に地味というか "普通のシート” に見えてしまう。

フロントシートの表皮はセンターがスエード調ファブリック、サイドは合成皮革のコンビとなり、これは GR SPORT も同じ。このセンターはアルカンターラ風だから一見してポルシェ ボクスター/ケイマンのアルカンターラ/合成比較コンビソックリに見える。なお白いアクセントは‥‥まあ好みの問題だが、妙に目立つ。

ドアのインナートリムはヴィッツというボトムレンジの車種としては悪く無い。

ダッシュボードとその付近は GR SPORT と同 "GR" では多少異なる。

その相違点の一つがステアリングホイールで、 "GR" はより小径のものが付いている。

最近のクルマには珍しく MT が設定されているが5速というのがチョイとイマイチだ。パーキングブレーキは今では珍しいレバー式で、まあジムカーナのベースにもなる可能性のあるクルマとして貴重だ。

 

正面のメーター類は GR では中心に大径の回転計を配し左に小径の速度計となり、これはポルシェ ボクスターなどと同じだが、ポルシェは正面の回転計にデジタル速度計を組み込んでいるために速度計が小径でも問題無いが、ヴィッツ GR ではデジタル表示が無いために小さなメーターでは 40㎞/h と 50㎞/h の差が判り辛い。

ペダルについても GR はアルミスポーツペダルというこの手のクルマではお約束のパーツが標準となる。

対する GR SPORT では極普通のウレタンパッドに格落ちする。

以上2017年11月16日掲載分

⇒ TOYOTA Vitz GR SPORT ”GR" 簡易試乗記 (2017/11)