B_Otaku のクルマ写真館
 BMW New 5 Series (G30)



高級輸入サルーンの中でもメルセデスEクラスと並んで、その代表的車種であるBMW 5シリーズが F10 から G30 へと FMC された。

以下に 2.0L ターボディーゼルおよび 2.0L ターボ (ガソリン) の高出力タイプの主要諸元を比較しておく。なお 2.0Lターボでもベースモデルとなる 523i は今現在 (2017年4月) では各種資料に車両およびエンジンの型式が空欄となっているから、恐らく未だ正式に型式認承を受けていないのだろう。

クルマというのは FMC の度に肥大化するものだが、新5シリーズの場合は極僅か大きくなった程度で事実上変わらないが、中身の方は大きく一新したという。軽量化の面では上表を見ると新旧 523d で 60kg も軽くなっている。

エクステリアは一目見ればこれはBMW であり、大きさからしても5シリーズと直ぐに判るという流石のアイデンティティー! そして一見した処では F10 との大きなデザイン上の違いは無さそうだが‥‥

勿論細かい点では違っていて、その辺は今後徐々に明らかにしていく。

以上4月25日掲載分


フロントは勿論キドニーグリルの BMW 顔だが、そのグリルは先代に比べて大きく、ヘッドライトと繋がるまで一杯の幅を持っている。なおグリルがブラックアウトされているのは写真のクルマが M Sport であるためだ。

リアも先代とイメージは変わらないが、リアコンビネーションランプが微妙に異なっていたりする。

サイドビューは何時ものBMWらしいもので、この角度で見ただけではこれが明らかに新型かどうかの区別は難しいけれども‥‥

しかしよく見ればフェンダー後方には最新のBMW車によくあるエアアウトレットがある。そしてフロントのヘッドライトは‥‥実はBMWのサイトでも詳細は書いてないが、今やハイテクのヘッドライトなんて当たり前だから敢えて触れてないのだろうか?

今回の写真のクルマは 2.0L ディーゼルの 523d で、例によってトランクリッド後端の右側に車種のエンブレムがある。同じBMW でも何故かX シリーズではこのエンブレムが後端ではなくフロントドア先端辺りになる。

流石にEセグメントとなるとトランクはスペースは広い。

ラゲージスペースは特に奥行きが長いのに驚くが、4,945㎜ と5mに迫る全長を考えれば当然でもある。なおトランクリッドは当然ながら電動式でボタンを押すだけで閉まるから、手でバタンと閉める必要はない。尤もこんな装備は3シリーズだって付いている訳で、まあ当然の装備でもある。

以上3月28日掲載分


ボンネットカバーを開けると少なくとも直6 3.0L を余裕で搭載できるスペースにターボディーゼルとは言え4気筒 2.0L を搭載している 523d は、当然ながらスペース的にはスカスカ気味だ。

190ps/4,000rpm 400N-m/1,750~2,500/rpm を発生する直4 2.0L ディーゼルターボの B47D20A エンジンのトップカバーには "Twin Power Turbo" のエンブレムが見える。

523d M Sport の標準タイヤは Fr:245/40R19 、Rr:275/35R19 (写真左下) で、写真右下のホイールはオプション。

ブレーキキャリパーは初めて見る形状のもので、E60 時代から引き継いだ5シリーズの基本であった2ピストンオールアルミから今回はボディ (シリンダーハウジング) のみアルミでシングルピストンと、言っみれば "格落" ちとなった。

ドアは先代以上にガッチリとした感じがする。ただしドアヒンジは最近のBMWに共通のボディ内側から高張力ボルト1本で止めるタイプを使用している。2代くらい前の BMW はガッチリとボディに溶接されていたが、もうそんな時代では無いということだ。

次にドアを開けて見える室内だが、これはひと目で先代との違いが判るというものではなく、キープコンセプトというところか。写真下は M Sport の標準内装の場合。

写真下は同じ M Sport でもオプションのレザーインテリアを装着した場合。

M Sport の標準シート表皮はサイドにアルカンターラ、センターが専用のファブリックというお馴染のモノでこれは先代同様に中々質感が良い。

写真下のレザーシートも悪くはないが、個人的には標準のアルカンターラ/ファブリックコンビの方が M sprot らしいと思っている。

ポジション調整は勿論電動式だが、従来ならポジションスイッチと共にメモリースイッチがあったのだが、今回は無いのか? 何て事はないだろう。

以上3月30日掲載分


ドアのインナートリムは、詳細なデザインでは当然ながら先代とは異なるが、基本的な雰囲気に変わりはない。

拡大してみると先代よりも更に高級感が増しているようにも見えるのはステッチがより凝っている事も原因だろうか。なお、M Sport の標準シートがアルカンターラコンビの為にドアトリムもアルカンターラかと思ったが、レザーシートと同じくレザー仕上げだった。

フロントダッシュボードの全景も一見キープコンセプトとなっているが、センタートップのディスプレイは最近のトレンドである液晶パネルのみが飛び出したような構成となっている。

センタークラスターの配置は先代と変わらないが、オーディオやエアコンの操作ユニットは変更されている。

最近のオーバーヘッドコンソールは質素で実用本位なものが多いが、新5シリーズでは結構モダンで見掛けも良いものになった、とはいえ普段は目に入らない部分ではあるが。またダッシュボード右端はいつもの様に回転式のライトスイッチとその関連スイッチが配置されている。

センターコンソール上の機器配置などに大きな変更はないが、それでもよく見れば多少配置が変わっていたり、なによりベースプレートのデザインが変わっている。そのコンソールの後端はリア用のエアアウトレットという面では定番通りとなっているが‥‥

そのリア用エアアウトレットの下にはリア用のエアコン調整ダイヤルが付いている。ショーファードリブン前提の7シリーズなら兎も角、オーナードライバー用の5シリーズとしては随分と後席も優遇されている。

以上3月31日掲載分


コンソールはパネルデザインこそ変更されているが実を言えばその中に並んでいる機器類に変わりは無く、BMW お馴染みのモノばかりだし、配置も基本的に変わりは無いからBMW に馴染みのあるドライバーならば全く予備知識無しでも迷うことは無い。ステアリングスポークのスイッチやマニュアルシフト用のパドルスイッチも何時ものとおりだ。

ステアリングホイールのスポークのデザインはコンソールと一貫性のあるシルバーの外枠を基調としていて、これは新5シリーズのインテリア随所に見られる。なおセンターのスポーク下端にある ”M” ロゴも何時も M Sport ではお約束のアイテムだ。

メーターは左右対象の大径メーターが速度計と回転計で左右に小径の燃料計と水温計という、これまたキープコンセプトに見えるが、実はこのメーター、カラー液晶パネルによる CG であり下の写真は COMFORT モードの場合で、走行モードモードが変わると色やデザインがマルで変わってしまう。モード別の詳細については試乗記にて。

ブレーキユニットと共に BMW が頑なにケチってきたのがペダルで、M モデルでさえショボいウレタン製パッドを使っていたが、何と今回はアルミスポーツペダルが標準となった。そのデザインも中々モダーンだが、社外品の後付部品っぽいのがイマイチではある。

例によってディスプレイを使用して各種のセッテイングが可能だが、今回は‥‥

間接照明のいわゆるアンビエントライトがドアトリムやダッシュボードに装着されていて、更に写真上のようにその色が変更できる。しかしハッキリ言って写真下の色と雰囲気は何やら昭和の時代に高速のインター付近に乱立していたモーテルの夜間照明っぽいのが気にはなる。

ということで新型5シリーズを見てきたが、旧型との比較や一番興味のある乗り味については近日中に試乗記として纏めるので、暫くお待ち願いたい。

以上4月1日掲載分

⇒ BMW 523d 試乗記 (2017/3)