Forester って言う名前は Forest :森林に "er" を付けたものだから日本語で言えば、森林居住者、森林労働者ということであり、一言で言えば‥‥‥田舎者!と言ったらスバヲタユーザーは怒るだろうか?
その田舎者、もとい、フォレスターのエクステリアは SUV としては常識的なものだが、レヴォーグが曲線を多用していたのに対して、こちらは直線基調で角ばっているから、言ってみれば漢らしさを感じるものであり、これゃ米国のマイノリティーにウける訳だ。
フロントフェイスはレヴォーグとも共通しているから、これが最近のスバルのデザイントレンドなのだろうか。ところで上の写真を見て気が付いたのは、フォレスターXT はスバル得意の水平対向4気筒 ターボエンジンだが、その証とも言えるボンネットフード中央のエアインテイクが無いっ!
おまえっ、なあ、2.0 XT だなんて言って実は自然吸気の 2.0i で誤魔化したなぁ、って? 残念ながら写真は正真正銘の 2.0 XT で、これに付いては次回くらいにエンジンルーム内の比較で種明かしをする。
リアについてはレヴォーグも同じバックゲードを持つクルマではあるが、テールライトの形状などが全く異なっている。ただしリアウィンドウ下端のラインやナンバープレート取り付け面のプレス形状など、共通の部分も多い。
サイドビューをレヴォーグと比較するとホイールベースは全く同じ (2,640㎜) で、全長はフォレスターが 80㎜ 短く、また全高はフォレスターが 225㎜ 高い。
以上2016年4月8日掲載分
今回はリアラゲージスペースから。
リアゲートを開けるとそこには結構広いスペースが出現する。特に左右のタイヤハウス張り出しが意外と少ない為に、床面積が広く感じられる。実は SUV ということもあり床面の位置は結構高いところにあるのでタイヤハウスも特に高さ方向にあまり飛び出していない事が原因のようだ。
実はコレ、今回初めて気が付いた点で、いやこれに気付かなかったらまたスバヲタさんからクレームが来るところだった。危ない、危ない。
リアゲート下端には何と、BMW や ポルシェ並に電動のゲートクローズスイッチが付いている。これを押すとリアゲートはメルセデス並みに音も無くす~っと‥‥と言う訳にはいかないが、まあ結構静かに下降して、締まり際は直前で停止してそこからはふわ~っと閉まれば良いのだが、それはチョイと期待しすぎというもんだ。
それでも締まり際がバタンッと下品なので評判が悪いBMW (何と5シリーズツーリングでさえ) よりは優っているが、そんな事を書くとまたスバヲタさん達がやっぱりフォレスターはX5より上だ、何て言い出すので止めておこう。尤も動力性能はポルシェ マカンに勝っているとさえノタマッているようだが‥‥。
フォレスターのヘットライトはハイ・ロービーム共 LED タイプを採用しているし、勿論コレにはレベライザーが付いている。リアのテールライトは最近のクルマにしては幅が狭いのはリアゲートまで渡っていないためが、とはいえ機能的には特に問題にはならないだろう。
エンジンはレヴォーグ 2.0GT と同じ 2.0L ターボの FA20 だが出力はレヴォーグよりも20ps 低い280ps となっている。その外観も型式は同じとはいえレヴォーグとはトップカバーの形状が異なっているが、そこには "SUBARU BOXER" と "DIT" と書かれた立派なエンブレムが誇らしげに付いている。更にはスバルの証である六連星もある。ややっ、誰だ、そんなのゴミ収集車にも付いている、何て言っている奴は!‥‥あっ、それ言ったのって‥‥‥俺だった。
スバルのターボ車の証として伝統的なボンネットカバー中央のエアインテークが付いていることだが、フォレスター 2.0GT にはそれが無い。実は今回初めてカバーの内側、丁度エンジン上部との隙間にエアーダクトと付けるという方法を採っている。この理由は定かではないが、まあフォレスターは庶民の憧れのクルマだから、これに嫉妬した下流層がエアインテークからゴミなどを入れるなどの嫌がらせを避けるために方策だろう。うん、きっとそうだよ。
標準装備のタイヤは 225/55R18 でアルミホイールのデザインもスポーティーだ。ナンタってポルシェ マカンよりもパワーのある SUV の裸の王様だから18インチくらいは当然だ。
ホイールの隙間から見えているのはフロントではスバルお馴染の2ピストンキャリパーで、これは他社を圧倒しているから、他社のようにショボいキャリパーを赤く塗装して誤魔化すことも必要がない。えっ、見ただけでは2ピストンかどうかは判らない、って? まあ、確かにそれはある。その点ではマニアなら一目で判るブレンボキャリパーの方がインパクトはあることなある。
以上2016年4月11日掲載分
シート形状はSUV といってもサルーンやステーションワゴンなどと特に違いは判らないようなスポーツシート的形状となっている。そこでレヴォーグと較べてみると何やらシート自体はベース部分まで含めて同じように見えるが、その下に隠れているであろう取り付け金具は高さが違うようだ。
2.0XT のシート表皮はファブリックのセンターと合成皮革のサイドのコンビにシルバーのステッチが入り、この表皮は今回のターボ (XT) と自然吸気の2.0i では最上位の S-Limited (289.5万円) に標準装着されている。なお "豪華!” ラグジュアリー系の S-Limited の一つ下には、アクティブ系の X-BREAK (275.4万円) というグレードがあり、こちらはファブリックと合成皮革のコンビは同じだがステッチがオレンジとなる。
ところでこの合成皮革は見るからに合成という感じで、本皮そっくりで騙そうとするような事をやらないのは流石にスバルだっ! こらっ、誰だ? 技術がねえんじゃね、なんて言っているのは。
XT のシートポジション調整は電動式で、これはレザーコンビシートと同様にXT と S-Limited に装着されていいる。なおポジションメモリーはこの2グレードではオプションで本革シートと抱合せ (プラス11万円) で装備される。
フォレスター 2.0 XT に乗り込んで最初にドアを閉めるために室内のグリップハンドルを握った時に目に入ったのは結構質感の良いドアのインタートリムであり、個人的にこれはレヴォーグよりも気に入った。
グリップおよびパワーウィンドウスイッチ部分を拡大してみると通気口付き (風?) の表皮や半艶クロームを使ったグリップ、そしてアームレストにはレザーパッドにシルバーステッチなどが良い雰囲気を醸し出していて栃木のセンスも馬鹿にしたもんじゃあなく、横浜に迫る勢いだし、親会社のニャゴヤには勝っている。
ダッシュボードも基本的なデザインコンセプトは、同じスバルの同じエンジンを搭載するレヴォーグと同じだが、SUV のフォレスターは当然ながらダッシュボードの位置が高いから、センタークラスタの長さも長く (高く) 空調ユニット下端からコンソールまでの距離が大きい。
センタークラスターの配置自体はレヴォーグと同じだがエアコンパネルの形状が異なっている。
シートやダッシュボード周りは兄弟分のステーションワゴンであるレヴォーグと共通している部分も結構多いのは予想通りだった。
以上2016年4月14日掲載分
引き続きフォレスターのインテリアからセンターコンソールを見てみれば、レヴォーグと共通と思える AT セレクターがあるがそれ以外は異なり、特にパーキングブレーキはレヴォーグが最近流行の電気式パーキングブレーキを備えているが、フォレスターは旧来のレバー式となっているのも設計年次の古さゆえだろうか。
オーバーヘッドコンソールはルームライト以外にアイサイト関係のスイッチが付いている。このアイサイトのカメラはルームミラー上部の黒い部分で、ここにステレオカメラを配してその画層を分析して情報を出すという方式で、他のセンサーは使わない画期的な方法だとディーラーマンは言っているし、自動運転の一歩手前だとスバヲタさんが申しておりました。
センターコンソール後方には例によってエアコンのエアアウトレットがある‥‥と思ったが、良く良く見るとシートヒーターのスイッチだった 。
ダッシュボード右端にはスタートボタンとその他スイッチ類が配置されている。それにしても下の写真を見ればあたかもモノクロームのようだが、地味というかダサいというか、もうちょっと華があっても良さそうに思うが‥‥。
センタークラスターの最上部にある液晶ディスプレイもレヴォーグと共通のようだが、表示内容自体はソフトウェアの違いなどで同じとは言え無さそうだ。
メータークラスター内の計器類や液晶ディスプレイの配置はほぼ同じだが、よく見るとアナログメーターはレヴォーグのように水温と燃料の2つの小メーターが組み込まれていない。まあダッシュボード中央上部のディスプレイがあるからそれで十分ということだろうか。しかし発売の順序はレヴォーグの 2014年6月に対してフォレスターは2012年11月とレヴォーグの方が後だから、もしかしてフォレスターで小径メーターを省略したらば世間のスバヲタから大いなる顰蹙を買って、次作のレヴォーグでは強引に空いたスペースに小メーターを組み込んだ‥‥とか?
走行モードの切り替えスイッチ等はレヴォーグ同様にステアリングホールのスポーク上にあり、センターコンソールにはこの手のスイッチは何も付いていない。ただしレヴォーグとはデザインが異なりセンスが大分違うが、まあどちらが良いかは好みの問題だろう。
ペダルとフートレストはスバヲタさんご自慢のスポーツペダルだが、当然ながら装着しているのは今回のターボモデル (XT) と自然吸気ではS-LImited のみとなる。
とうことでフォレスターの最上位車種でポルシェ マカンを上回るパワーというXT について内外装を見てきた。その結果を一言で言えば決して悪くはないというところだが、国産車で価格が300万円を超えている事を考えればこの程度の質感は当然とも言える。
以上2016年4月15日掲載分
⇒ Subaru Forester XT 簡易試乗記 (2016/7)