Toyota Prius PHV G 前編
※検索エンジン経由でノーフレームの場合はここをクリックしてください。

プリウスにはオリジナルに加えて3列シートのプリウスαと、EVのように充電することである程度の距離(約20km)を電気モーターのみで走れ、電池が無くなったらエンジンを併用してHVとして走行できるという、何やら良いとこ取りのようなプリウスPHV(プラグイン・ハイブリッド)がある。プリウスαについては既にこの簡易試乗記で取り上げているが、プリウスPHVについては未だ試乗はしていなかった、と いうことで今回乗ってみる事にした。

その前に先ずはスペックから見てみよう。



外形寸法はオリジナルのプリウスと全く同じであり、写真で見てもちょっと見ただけではその違いが判らない。



そして、エンジンやモーターも全く同じだし、足回りやブレーキなども基本的に同じようだ。それでは何が違うかといえば、バッテリーの容量が201.6V、1.8kWh → 207.2V、4.4kWhと増大されていることだ。実際にボンネットを開けてみれば、一見して違いが判らないほどだった。 そして、両車の重量差は60kgであり、この殆どはバッテリーの差だろう。



プリウスPHVのもう一つの特徴は、ガソリンの給油口の反対側にはバッテリーへの充電用コネクターがあることで、AC200Vなら90分、AC100Vなら180分で満充電できる。

  

オリジナルのプリウスに比べて、より大きな電池を積んでいることから、ラッゲージルームの広さが狭いのではないかという心配があるが、 平面積では特に狭いということはない。ただし床が高く、床下は殆ど使えないのは仕方がないだろう。


 

ドアを開けるとプリウスと殆ど変わらない室内が目に入る。試乗車のグレードは”G”(340万円)であったために、シート表皮はサイドが人口皮革で、センターがスエード調ファブリックだった。これがベースグレードの”S”(320万円)の場合は全てファブリックとなり、上級の”G+レザーパッケージ”(420万円) の場合は一部に人口皮革を使った本皮(妙な表現だが)となる。

なお、カタログではGの表皮が上級ファブリック、Sの表皮では単にファブリックと記されているから、GとSの表皮は質が違うのだろう。
シート調整はGが8ウェイパワーシート、Sは6ウェイ手動シートで、Gにはランバーサポートと快適温熱シート(というもの)まで備わっている。



ドアパネルやパワーウィンドウスイッチなどの質感はプリウスと同じで、車両価格からみたら安っぽいが、プリウスのシリーズはガソリン車でいえばカローラクラスなのだから、文句も言えないかもしれない.。

 
 

インパネも写真のようにプリウスと全く同じとなっている。



オーディオについてはレザーパッケージを除きオーディオレスが標準となっているために、ラインオプションもしくはディーラーオプションなどでCD+AM/FMラジオ が設定されている。レザーパッケージの場合はナビが標準装備されているが、GやSで純正ナビをオプション装着すると約50万円という恐ろしい価格となる。 エアコンは全グレードにフルオートエアコンが標準装備されていて、その内容はオリジナルのプリウスと全く同じものだった。 そしてステアリングホイールも同じで、結局相違点といえばインパネトップのセンターにあるメータークラスター内の表示くらいだろうか。この点に関しては.後編で触れることにする。

   

運転席に座ってみると 、当然ながらプリウスと同じで、以前よりは随分改善されたとはいえ、表皮もクッションも形状も何やらトヨタ臭さを感じるが、これは仕方がないだろう


この先は後編にて。

⇒後編へ