DAIHATSU MOVE CUSTOM G 後編 |
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ムーヴのステアリングは中心付近では、ステアリングホイール外周で20mmくらいは動かしても全く反応しない。従って微妙にコースを修正するような時も多少大げさにステアリングを操作する事になる。
この特性をMRワゴンと比べてみれば、MRワゴンの場合は緩慢ながらも、中心付近の反応はムーブよりも良くコンパクトカークラスと比べても劣らない、ということで、この面でもムーブの
旗色は良くない。
ただし、乗り心地は軽としては決して悪くはないのが、せめてもの救いだった。
ブレーキについては、普通車に比べると多少ストロークが長く感じるが、街乗り用のクルマとしては効きも充分だった。ところで、最近は軽自動車とはいえフロントにディスクブレーキが装着されるのは当たり前の時代になったが、右下の写真のように殆どの軽自動車はソリッドディスク、要するにディスクローターに通気フィンが無い只の板
状となっているタイプが使用されている。これでも、性能的には
充分なのだろうが、見た目のセコさには唖然とする。 |
試乗したムーブカスタムGの車両価格はオーディオレスで140万円だから、これにナビでも付ければ160万円コースとなる。
140万円といえば、ヴィッツ 1.3 F スマートストップパッケージ(135万円)や、マーチ 12G(146.9万円)と同価格帯だから、軽自動車と1.2から1.3のBセグメント車が同じ価格帯というのは、何やら納得できないものがあるが、それでも軽自動車は確実に売れている。
まあ、自分の金で買う自分のクルマに何を選ぼうが大きなお世話ということで特にコメントは控えるが、やっぱり、ねぇ。近い将来に税制改革で軽自動車のメリットが無くなる可能性があるというが、そうなったら恐らく軽自動車を買うユーザーは激減するだろうし、軽が生き残るためには100万円以下、80万円級を中心とするしか無いだろう。
注記:この試乗記は2011年4月現在の内容です。
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