NISSAN FUGA HYBRID (2010/11) 前編 |
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既に昨年からアナウンスされていたフーガのハイブリッドモデル(以下フーガHyb.)が発売された。
先ずはスペックを見てみよう。比較するのはガソリンエンジンのフーガ350GTとトヨタのハイブリッドセダンでフーガと同じEセグメントであるクラウンハイブリッドとレクサスブランドのGS450h
、参考としてHyb.専用車のレクサスHS250hを選んでみた。
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@ |
A |
B |
C |
D |
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NISSAN |
NISSAN |
TOYOTA |
LEXUS |
LEXUS |
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FUGA
Hybrid |
FUGA
370GT |
CROWN
Hybrid |
GS450h |
HS250h
Version I |
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車両型式 |
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DAA-HY51 |
DBA-KY51 |
DAA-GWS204 |
DAA-GWS191 |
ANF10 |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
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4.945 |
← |
4.870 |
4.850 |
4.700 |
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全幅(m) |
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1.845 |
← |
1.795 |
1.820 |
1.785 |
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全高(m) |
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1.500 |
← |
1.470 |
1.425 |
1.505 |
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ホイールベース(m) |
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2.900 |
← |
2.850 |
← |
2.700 |
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駆動方式 |
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FR |
← |
← |
← |
FF |
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最小回転半径(m) |
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5.6 |
← |
5.2 |
← |
5.6 |
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車両重量(kg) |
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1,860 |
1,720 |
1,830 |
1,890 |
1,640 |
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乗車定員(名) |
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5 |
← |
← |
← |
5 |
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エンジン・トランスミッション |
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エンジン型式 |
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VQ35HR |
VQ37VHR |
2GR-FSE |
← |
2AZ-FXE |
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エンジン種類 |
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V6 DOHC |
← |
← |
← |
I4 DOHC |
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総排気量(cm3) |
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3,498 |
3,696 |
3,456 |
← |
2,362 |
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最高出力(ps/rpm) |
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306/6,800 |
333/7,000 |
296/6,400 |
← |
150/6,000 |
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最大トルク(kg・m/rpm) |
35.7/5,000 |
37.0/5,200 |
37.5/4,800 |
← |
19.1/4,400 |
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トランスミッション |
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7AT |
← |
CVT |
← |
CVT |
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モーター型式 |
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HM34 |
- |
1KM |
← |
2JM |
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モーター最高出力(ps) |
68 |
- |
200 |
← |
143 |
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モーター最大トルク(kg・m) |
27.5 |
- |
28.0 |
← |
27.5 |
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燃料消費率(km/L)
(10/15モード走行) |
19.0 |
10.0 |
15.8 |
14.2 |
23.0 |
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サスペンション・タイヤ |
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サスペンション方式 |
前 |
ダブルウィシュボーン |
← |
← |
← |
ストラット |
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後 |
マルチリンク |
← |
← |
← |
ダブルウィシュボーン |
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タイヤ寸法 |
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245/50R18 |
← |
225/45R18 |
245/40R19 |
215/55R17 |
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ブレーキ方式 |
前/後 |
Vディスク/Vディスク |
← |
← |
← |
Vディスク/ディスク |
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価格 |
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車両価格(発売時) |
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577.5万円 |
457.8万円 |
540.0万円 |
697.0万円 |
453.0万円 |
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備考 |
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VersionL
797万円 |
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クラウンおよびGS450hのトヨタHVとフーガを比べると、スペックで見る限りはほぼ同様な事が判る。勿論、クルマというのは乗ってみてナンボのものだから、スペックだけでは何とも言えないのは言うまでも無い。
尤も、だからこそ試乗をするのだが。なお、HS250hについては、これらEセグメントの3車とはカテゴリーが異なるし、価格帯も安いので、あくまで参考とする。また、同じフーガ同士でHyb.とガソリンを比べると、スペック上の大きな違いはHyb.の燃費の良さと、その分価格が100万円以上も高いことだろう。
フーガHyb.の特徴は2つのクラッチを使って、EVモードの時は完全にエンジンを切り離すというシステムを持っていることで、これは先発のトヨタの方式とは異なるし、ホンダとも違う独自の方法となっている。以下にその説明図を添付する。今回は、この機構を頭の中に叩き込んでおいて、試乗の
際にはこの図を思い出しながら走ってみた。
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写真1
先代のフーガY50(2004〜2009)。 |
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写真2
初代(先代)フーガ(Y50)が目標とした2世代前のBMW5シリーズ(E39)。
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写真3
リアビューからハイブリッドとガソリンの区別は付かない。 |
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写真4
リアのエンブレムでHYBRIDであることが識別できる。 |
写真5-1
リアシートバックレスト後方にあるバッテリーにスペースを奪われて奥行きの短いトランクスペース。長物積載用のトランクスルーは当然ながら出来ない。
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写真5-2
ガソリンモデルのトランクは奥行きがあり、中央部は長物を入れるためにスルーもできる。 |
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試乗車はベースグレードのために、ドアを開けると
B_Otaku
の大嫌いなアイボリーのスエード調トリコット表皮のシート(写真7-1)と内装(写真6-1)が見える。ここは本革パッケージ(24.2万円)か、出来ればセミアニリン本革表皮
(写真7-2)のプレミアムインテリアパッケージ(45.2万円、写真6-2)を選びたいところだ。この表皮さえ気にならなければ、試乗車の内装だって決して悪くは無い。例えば、ドアのインナートリムなども、人口皮革とは言えアームレストなどステッチも綺麗に入っていて、結構高級感がある
(写真9)。なお、フーガのウッドトリムといえば木目に銀粉を刷り込んだ独特のものを思い出すが、当然ながらベースグレードには採用されてはいない。
フロントのダッシュボードもセンタークラスターのオーディオ類も、基本的にはガソリンのフーガと全く共通だから、今更何もいうことはない(写真11)。
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写真
6-1
試乗車はベースグレードのためにスエード調トリコット表皮が目に入る。日本的高級車感を求めるには、良いのかもしれないが・・・・。 |
写真
6-2
プレミアムインテリアパッケージ(45.2万円)を選ぶとセミアニリン本皮シートとなり、室内全体の高級感が増す。 |
写真7-1
ベースグレードに標準のスエード調トリコット表皮。
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写真7-2
オプションのセミアニリン本皮シート。 |
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写真8
フーガに共通のシート調整部分。左からランバーサポート、バックレスト(リクライニング)、座面上下・前後のスイッチ。
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写真9
フーガに共通のドアインナートリムはベースグレードでも質感は高い。 |
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写真10
基本的にガソリンモデルと変わらない室内の眺め。 |
写真11
オーディオやエアコンの操作パネルもガソリンモデルと共通。
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写真12
ルーフにあるサングラス入れ? |
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さて、室内も充分に見回したので、いよいよ走り出すことにするが、この先は後編にて。
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