エンジンルームの中を比較すると、３車共最近流行の樹脂製エンジンカバ−により実際のメカはよく見えないが、RX はエンジン本体とハイブリッド関連機器が同じくらいのスペースを専有しているようにみえる。確かに RX の電気モーターはフロント用が167ps (4WDはリアに68ps) に対してカイエンは 95ps だから制御機器も大きくて当然だ。

車両右側、ドライバーと壁を隔てた位置には通常ブレーキのマスターシリンダーなどの機器があるが、RX は電子制御のユニットが見えるが、他の２車はカバーの中に入っていて見えない。ブレーキ機器を完全に覆ってしまうのも最近の傾向で、確かに精密な制御機器を吹きっ晒しにするのは良くないから、それ自体は良い事だ。

ドアを開けて室内を見渡すと、先ずはフロントシートの着座位置が３車とも SUV だけに高い位置にあるのが判る。シート自体はグレードにもよるが、カイエンが一番サポートが良さそうなモノを採用しているのは伊達にポルシェの製品ではないと納得するところだ。えっ、RX やX5 だってF SPORT や M SPORT ならばスポーツシートが付いている、って？ いやカイエンの場合は標準でもこれ程のシートが付いていることに注目すべきだ。

リアシートはどれも座面は平で、カイエンでさえコンフォート志向となっている。ポルシェといえばサルーンのパナメーラでさえリアにもバケットタイプのシートを使うくらいだが、やはり SUV は別のようだ。なお足元のスペースは流石にこのクラスだと充分確保されているから、ロングドライブでも当然ながら問題はない。

ドアのインタートリムもプレミアムブランドのＥセグメント相当だから、どれも手が掛っているし高級素材を使用しているが、この３車では X5 が一番実用的 (というプラスチッキー) な内装に見えるが、オプションによってはもっと立派な奴もある筈だ。

次回は引き続きインテリアを比較する。

つづく

【おまけ】
話は全く変わるけれど、最近週刊誌やらテレビのワイドショーを賑わしているハーフタレントとの不倫で一躍有名になったミュージシャンの率いる「ゲスの極み乙女。」という不思議な名前のバンドだが、これが今までにないユニークなモノで、これゃボカロと打ち込みでカバーしてみようか、ということで作ってはみたけれど、あの独特な歌唱法をボカロに歌わせるのは可成りの無理があるが、まあパロディーだと思って興味のあるかたはご覧くだされ。

リアについてはカイエンが一番個性的というかフロントと同じカエルっぽさを継承している。

そしてテールゲートを開けて目に入るリアラッゲージスペースは、流石に流石にフルサイズ SUV だけあって３車共充分な広さを持っている。なお、リアゲードはX５のみが上下に開くアメリカンなタイプを使用しているが、これは好みが分かれそうだ。

ヘッドライトの形状も３車３様で、勿論グリルは其々のアイデンティティ満開で、まあ伊達にプレミアムブランドではないぞ、というところか。

リアのテールランプは形状自体は其々異なるものの、何れもリアゲートまで回り込んでいてサルーンと同程度の面積を持っている。

バンパー下から覗く排気管は RX ではハイブリッドらしくエンジンの存在を意識させないためか、一見すると何処にあるのか判らい。対象的なのはカイエンで、ハイブリッドなのにぶっといダブルマフラーが見える。勿論左右対称で合計４本出し。そしてX５ は両車の中間的存在となっている。

ブレーキについては先ずはフロントキャリパーを比較すると、カイエンのどデカい６ポットオポーズドが目を引くのに対して他の２車は結構チャチいヤツを使っている。とはいえRX は２ピストンだし、X５はといえば‥‥カバーが掛かっていてい見えないが、恐らく幅からしてこれも２ピストンだろう。

リアについてもカイエンは４ポットオポーズドキャリパーを使用している。リアでも４つもピストンがあるんだから、これゃあ強力なわけだわなぁ。残る２車は当然ながら片押しでカイエンに比べれば何ともカッコ悪いヤツだが、それでもフロントと比べてもそれ程小さいというわけではないのは２車共前後重量配分が均等に近いのだろう。これはBMWはポリシーだから当然としても、RX の場合はハイブリッドということで重いバッテリーによるリア荷重の増加で相対的に前後配分が良くなったということだろう。

排気管やブレーキではやはりポルシェはポルシェらしさを主張していた。

次回はエンジン、そしてインテリアを比較する。

つづく

Lexus RX450h 試乗記で既に予告しているように近いうちに RX450h vs Cayenne S-E Hybrid の比較を特別編として公開する予定だが、それに先立って上記２車にBMW X5 xDrive35d を加えた３車を写真で比較してみる。本来 RX のライバルは数量的にも X５であり、Cayenne はやはりポルシェという点で一般性に欠けるという問題がある。しかし、ハイブリッド SUV の比較という点では X５にはそもそもハイブリッドの設定が無いから比較しようもなく、やむなく Cayenne を引っ張り出してきたというのが現実だ。

ということで先ずは諸元比較から。なお上記の３車に加えてサイズ的には少し小さく、価格的には大幅に安いが、ハイブリッド SUV という事でハリアーハイブリッドを加えてみた。

ハリアーを別にすれば残る３車のサイズは概ね同じだが、よく見ればホイールベースは随分違う。X5 の2,935�o が一番長くカイエンの2,895�o 、そしてRX は2,790�o と X5 よりも145�o も短い。それなのにRX の全長は X5よりも20�o 短いだけだ。

そこで下の写真を見てみれば、X5 はフロントオーバハングが短い事が判る。逆にRX のフロントオーバーハングが長いのは、RX の出自が米国向け中型 FF 車のカムリだから FWD 車の特徴としてエンジンをフロントオーバーハングに横置きにしてぶら下げていた事を今に引きずっているのが理由だ。

ということで、いつものように次回からは内外装を写真で比較する。

つづく。

このところの株価暴落で株式で運用している年金資産の損失は21兆円になったという。このネタは勿論特別編だろう。

いつものとおり内容は偏向していたり毒舌や嫌韓 (最近チョイとネタ切れだが) があったりするために、当サイトの方針を理解できて、この手の話を笑って受け流せる読者専用とします。