前回に引き続き米国の自動車耐久性ランキングの第 6 ～ 10 位について纏める。

第６位 トヨタ プリウス 寿命 40万3303キロ
トップ５が何れも米国らしく巨大な SUV やピックアップトラックが占めていたが、第６位には何とプリウスが入賞した。日本ではプリウスで 40万キロ走行などは考えられないが、移動距離が長い米国だからこそ成立する事だ。
しかしプリウスは高速巡行については決して得意ではないが、米国のハイウェイは日本と同様で速度が低めであるために、このデメリットも問題ないのであろう。

第７位 シボレー タホ 寿命 40万2879キロ
シボレータホは ＧＭがシボレーブランドで販売するフルサイズ SUV で、サイズは全長 5,180 x 全幅 2,045 x 全高 1,890 ㎜ 、ホイールベース 2,945㎜ 、スタイルは同社のサバーバンとそっくりだが、サイズは一回り小さい。エンジンは 5.3 および 6.2L で何れも V8 だが、サバーバンの 5.7 L とは排気量が異なる。

第８位 ホンダ リッジライン 寿命 405万193キロ
ホンダが米国で設計、製造を行っている中型ピックアップトラックで、サイズは全長 5,335 x 全幅 1,995 x 全高 1,995 ㎜ 、ホイールベース 3,180㎜ で、中型とは言うもののフルサイズに近い大きさだ。
エンジンは3.5L Ⅴ6 とホンダらしく乗用車的だが、言い換えればホンダは Ⅴ8 エンジンを持たない辛さがある。
ホンダとしては決して得意な分野では無いが、その割にはよく頑張っている。

第９位 トヨタ アバロン 寿命 39万5431キロ
これまた毛色の違うクルマだが、巨大なピックアップトラックや SUV 以外では、米国ではメジャーな車種である中型 FWD セダンであるから、まあランクインするのも当然かもしれない。
4,980 x 全幅 1,850 x 全高 1,440 ㎜ 、ホイールベース 2,870 ㎜ というサイズは４ドアセダンとしては可成り大きく、メルセデスベンツ E クラスの 4,940 x 全幅 1,850 x 全高 1,455 ㎜ 、ホイールベース 2,940 ㎜ と同等の大きさだ。

第10位 トヨタ ハイランダー ハイブリッド 寿命 39万4279キロ
これまた、フルサイズカテゴリーとは違う中型 SUV のハイランダーがランク入りした。敢えてハイブリッドとしてエントリーされているのが不思議だが、もしかしてガソリン仕様ではそれ程長寿命の使われ方では無いのかもしれない。
プリウスでも同様だが、ハイブリッドのメリットは走行距離が多いほど割高のイニシャルコストをランニングコストの低減で相殺できる訳で、その点では米国人は結構判っているようだ。いや判っている階層が買うのかも知れない。

何れにしても、日本では 40万キロ走行なんてほどんどタクシー以外はあり得ない。フルサイズのピックアップや SUV はラダーフレームを持つトラック丸出しの構造であり、その意味ではトラック並みの耐久性を期待できるから長寿命なのかという考えは、プリウスの入賞で必ずしもそうでは無い事も証明されてしまった。