B_Otaku のクルマ日記


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2020/1/4 (Sat)  鉄道博物館 <1>

その昔は交通博物館として旧万世橋駅舎跡にあり、子供の頃に親に連れてられて行った覚えがある。当時はその名の通りで鉄道以外の展示もあったが、やはり鉄道絡みの展示が多かったような覚えがある。その中でも大規模な鉄道模型のレイアウトは、当時のガキからすれば夢のようで、いつまで見ていても飽きなかったものだ。

交通博物館は2006年に閉館となったが、翌2007年に埼玉県大宮市に移転して鉄道博物館として開館したから、既に13年も経過している事になる。ところが今までなぜか縁が無く、昨年末に初めて訪れる事となった。

そこで、偶には車以外の乗り物として鉄道車両を取り上げる事にした。展示車両の主流は半世紀ほど前に活躍していた車両が多く、自分自身も車両のシートに座りながら若い頃を思い出しながら「あの頃は夢があったなぁ」何て感慨にふけってしまった。

という事で先ずは高校時代に通学で毎日乗っていた40系電車から。実は高校時代は結構長距離通学で、それも当時としてはローカル線の部類の横浜線がメインだった。そして使用していた車両が当時としても時代遅れも良いところの40系で、1932年から1942年にかけて製造された車両だから70年代では「いい加減にせぇよ」と言いたいくらいだった。

先ずは外観だが、展示車には立川という行先が表示されていた。という事は南武線を想定しているのだろう。実は反対側には八王子の表示だったから、これは横浜線を表している事になり、まあ当時多摩地区とはいえ東京都内でこんな車両を使っていたのは南武線と横浜線くらいなものだろう。あっ、青梅線も一部使っていたような記憶もある。

外から見ても窓の形が実にレトロだ。ただし当時は更に古い3段の窓を持つ車両も偶に混じっていた。

そして室内は木製の壁や床、つり革は本革であり、今となっては実に味がある内装だ。照明はタングステン電球のオレンジ色という具合で何とも味がある。勿論当時はそんな事は全く思わず、同じ運賃払ってこれぁねえだろう、という気持ちだった。

台車を見れば判るようにサスペンションは板バネで、勿論乗り心地は最悪だったし揺れるのなんの。しかも当時の横浜線は単線だったし線路も悪く、おまけに電車はボロだから速度も遅い。今の横浜線からすれば考えられない状況だった。

次は当時の主力だった 103系電車で、写真はオレンジだから中央線で使用されていたものだ。103系は路線によって塗装色が違っていて、他に有名なのは山手線がウグイス色、総武線がイエロー、京浜東北線がブルー、そして常磐線がグリーンだった。

103系は1963年から1984年までの21年間に3,447両が製造された。

40系と違い扉は両開きで幅も広く乗り降りも用意だった。

室内も40系のレトロ感とは全く異なり、勿論照明は蛍光灯で明るくモダーンなものだ。

当時偶に中央線などに乗るとあまりの違いに愕然としたのを覚えている。

103系が横浜線に導入されたのは1972年からで、当初は京浜東北線と同じブルーに塗装されていた。横浜線を走るブルーの103系を初めて見た時は感動したものだ。なお鵜横浜線の全線複線化は1988年だった。

次回は急行および特急車両を取り上げる。

つづく






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2020/1/2 (Thu)  Toyota Rav4 vs BMW 3 Series <5>

昨年中にけりを付ける積りが年を超えてしまったが、何とか最終回に漕ぎ付けた。

それでは今回はフロアーコンソールから。両社共に AT セレクターをメインに配していて、RAV4 は直線式のティプトロタイプでメカ式、3シリーズは BMW のアイデンティティの一つとも言える電子式となっている。

セレクターの右にはどちらも走行モード切替と電動式パーキングブレーキスイッチがある。なおBMW は新型G系ではエンジンスタート (ハイブリッドではシステムオン) スイッチもこの部分に配置しているが、RAV4 はオーソドックスなセンタークラスター右端となる。

ダッシュボード右端は RAV4 では一部のスイッチ以外は殆ど何も無いが、3シリーズはライト関係のスイッチが配置されているのは日独の違いだが、その BMW も最近はドイツ車に共通であった回転式スイッチでは無くなった。

そして RAV4 のライトスイッチはこれまた日本車に共通のステアリングコラムから生えたターンニングライトスイッチレバーに組み込まれた回転式となっている。

フロアーコンソール後端を利用したおなじみのエアアウトレットは RAV4にも装備されているが、3シリーズのようなリア用の調整スイッチなどは無い。

オーバーヘッドコンソールについては大した利用価値もない事もあり、最近の車では上級車と言えども大して金を掛けていないが、今回の2車も価格帯の違う割には決定的な差もないようにすら見える。結局この部分の主な用途はルームランプとそのスイッチであり、サンルーフでも付いていればそのスイッチを配する事もあるが、その程度だ。

オーバーヘッドコンソールといえば、その昔の国産車では航空機をイメージして各種のスイッチを頭上に並べた時期もあったが、結局世間の評判は良くない事からいつの間にか消えて行ってしまった。

ステアリングホイールは RAV4 の場合、写真左下のGグレードでは本革巻きステアリングホイールやらスポークにはメッキがあったりと、3シリーズと比べてもそれ程決定的な差は無いといってもバチは当たらないだろうが、これがXグレードともなるとウレタンンステアリングや加飾の全くないしょぼいスポークなど、見るからに差が付いてしまう。

RAV4 のメーターは写真のGグレードでは中央に7インチのカラーマルチインフォメーションディスプレイを配し、左右は字光式メーターとなっている。そして中央のディスプレイは設定により大型のアナログ速度計の CG 表示なども可能だ。

対する3シリーズはこれまたごく最近のモデルから採用されているフルディスプレイによる CG 表示だから、メーターはモードによって各種の表示が可能となる。TFTカラーLEDといえば韓国が強そうだが、実は自動車用については日本の専門メーカーが事実上の一社独占状態となっている。

それにも拘わらす、日本車はメーターのフルディスプレイ化に遅れているのだから、何とも情けないものだ。尤も最近の日本は最終製品ではなくその部材を完全に独占してしまうという方法が多い。韓国問題で明らかになったように半導体メーカーは何社もあるが、それに必要な高純度フッ化水素は事実上日本の2社が独占している、何て例が多いようだ。

2018年の世界自動車市場は約9,600万台であり、このうち日産自動車は約570万台でシェアでは約6%となる。すなわちもしも日産が突如倒産して生産が止まると、世界の自動車の6%の生産が滞ってしまうことになり、勿論これは大変なことだ。

ところが、自動車部品メーカーではどうだろうか。昨年突然の経営危機が発覚した曙ブレーキ工業の場合は世界シェアは何と40%!もちろんブレーキ全てではなく、パーキングブレーキのみというのもあるだろうが、パーキングブレーキが無ければ車が成り立たないから、もしも倒産して生産がすべて止まると、世界の自動車生産の4割が止まってしまうという恐ろしいことになる。

そういう意味ではフッ化水素と同じで、基幹部品メーカーの重要度というのは完成品メーカーを上回っているという事だ。結局アケボノの場合は銀行団が債権の半分、540憶円分を放棄することで話がまとまったようだ。最初は銀行も納得していなかったようだが、流石に4割の自動車生産を止めたら何倍にもなって自分たちの身に振り被ってくるし、何より国際金融資本が黙ってないから、銀行も渋々再建放棄をしたという事だ。

中でも福島の地方銀行は元々は自身の持つ債権が心配でアケボノの経営不振情報を流したのが騒ぎの発端であり、まあ地方銀行の経営者では国際金融資本の恐ろしさが分かっていなかったのだろう。

何やら話が大きく逸れてしまったが、まあ新年の大サービスという事にしよう。

最後になったがペダル類はまあ見ての通りで、他モデルでさんざん述べたが長らくペダルがショボいので有名だった BMW も最近は M Sport などでは見かけの良いスポーツペダルを使用するようになった。

という事で今回は昨年の COTY で1位の RAV4 と3位の 3シリーズを比べて、審査員の大先生方の見識を見てみようというのが発端だったが、まあ想定通りでこの比較は無理があり、結局 RAV4 が優れているのは価格の安さだけだった。勿論価格は重要な要素ではあるがそれが全てでは無く、車としての総合判断でどちらが優れているかという事であり、その面では COTY 自体が今や何の意味も持たない存在であり、事実 RAV4 はこの受賞を大々的に宣伝している様子も無い。

今の日本人は昔に比べたら車に対する見識は遥かに進歩している。いや相変わらずの一般庶民も多いが、街中に溢れるメルセデスや BMW を見れば、ある程度以上の階層では車に対して欧米並みの理解度を持っていると考えても良さそうだ。


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