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2018/9/15 (Sat) Subaru Forester <3>
今回はエンジンルーム内を眺める事から始めると‥‥
2.5L は水平対向4気筒 184ps/5,800rpm 239N-m/4,400rpm を発生する FB25 エンジンを搭載している。外観上はエンジンカバーも無いし、ターボ車のようにインタークーラーも無いから、最近のエンジンとしては随分ゴチャゴチャしているように見える。
2.0 Hybrid は水平対向4気筒 145ps/6,000rpm 188N-m/4,000rpm を発生する FB20 エンジンと MA1 13.6ps 65N-m モーターによるハイブリッド方式だが、モーターの性能を考えれば動力性能で 2.5L を上回る事が出来るのかという疑問はある。なおエンジン外観は 2.5L と違って樹脂製のカバーが付いている。
そのカバーにはスバルのマークとロゴ、それに加えて「e-BOXER」のエンブムまで付いている。
2.5L のブレーキマスターシリンダー付近を見ると、極オーソドックスなバキュームサーボが見える。
Hybrid の場合は‥‥実は 2.5L と変わらなかった。まあ65psのモーターでは高度のブレーキシステムでエネルギーの回生をしたところで大した効果は期待できないから、これで充分だろう。
X-BRAKE のタイヤは 225/60R17 に専用のアルミホイールが組み合わされるが、このホイールはガンメタリック塗装と太いスポークによりヘビーデューティーな雰囲気を醸し出している。だがしかし、一見するとホイールキャップをかぶせたスチールホイールに見えてしまうところが痛い!
Premium では 225/55R18 タイヤと専用アルミホイールが組み合わされる。
ハイブリッドの Advance ではタイヤサイズは Premium と同じ 225/55R18 だが、専用アルミホイールのデザインが異なっている。
ブレーキは鋳物片押しとはいえフロントに2ポットを使用しているが、写真下のアドバンス (ハイブリッド) が17インチであるのに対して、2.5L モデルは16インチとなっている。ハイブリッドの方がブレーキサイズが大きい理由は定かではないが、恐らく車両重量が100kg 程重い事による負荷の増大をカバーしているのだろう。こういう処はスバルらしい真面目さがある。
ドアを開けたついでにドアヒンジに視線を移すと、例によって国産車らしい板金プレス製のチャチなヤツが付いていた。
次回からはインテリア編に進む事にする。
つづく
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2018/9/14 (Fri) Subaru Forester <2>
フロントビューを良く見れば、先代フォレスター (SJ) と基本的に同じデザインである事が判り、グリルも少し高さが増したが形状は同じのようだから、スバルファンからすればこれは正しいフォレスターの顔なのなもしれない。
X-BRAKE に比べて Advance はメッキが多く赤いラインは無いなど、こちらが本来のフォレスターのスタイルをしている。
リアビューはゲートにまで入り込んでいるコの字型のリアコンビネーションランプが先代とは異なっている。排気管は何れも1本出したが、バンパー形状を見ればこのまま左からも出す2本出しに対応は容易で、近い将来により高性能なモデルが追加される時の対応か?
サイトビューも基本的に先代と大きく変わる事は無い。X-BRAKE はサイドでもアンダーカバーに赤いラインを使っているのが特徴で、後はホイールの違いくらいだろうか。
リアゲートは電動式で開閉する。マツダ CX-5 も同じく電動式だったから、最近の国産 SUV ではこのクラスでも電動化されているようだ。それでは設計の古い日産 エクストレイルはとえば‥‥これも電動式だった。
リアラゲージスペースは意外にも奥行きが結構あるし、幅方向の張り出しも少なく、このクラスとしては結構広い。CX-5 よりも 80㎜ 長い全長が効いているようだ。
ヘッドライトのサイドには "FORESTER" のロゴが見える。ライト自体は X-BRAKE も Advance も共通となっているように見える。
リアには ”X-BRAKE" は赤いエンブレム、ハイブリッドである Advance は スバルのハイブリッドシステム名の "e-BOXER" 、 Premium では何もエンブレムが無い。
Advance ではドアのサイドミラー付近にも "e-BOXER" のエンブレムがある。
最初は X-BRAKE のコンセプトが良く判らなったが、こうして他グレードとの違いを見ると、何となく判るような気もするが、個人的には決して良いセンスとは言い難く、どうしても栃木 (佐野) とか群馬 (太田) のセンスを感じてしまう。
次回は何時ものようにエンジンルーム内とタイヤ、ブレーキを比較する。
つづく
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2018/9/13 (Thu) Subaru Forester
スバルのミドルサイズ SUV であるフォレスターが7月に FMC された。新型は大きく分けて 2.5L と 2.0L +モーターのハイブリッドの2種類で、グレード構成は2.5Lではベースグレードの Touring、上級装備の Premium、アクティブさを際立たせた X-BRAKE の3グレード、ハイブリッドは Advance の1グレードとなる。
ライバルとしてはマツダ CX-5 が同クラスとなり、エンジン排気量から 25S が性能的に近い。ハイブリッドでは日産エクストレイルの 20S ハイブリッドが価格的にもサイズ的にもライバルだろうが、フォレスターのモーターは13.6ps と小さく、これまた決して強力とは言えないエクストレイルの41ps と比べても小さく、言ってみればマイルドハイブリッドと言うべきかもしれない。なお、このクラスには最近 FMC したホンダ CR-X があるが、何故か価格帯が高くて、ハイブリッドの上位モデルでは400万円という輸入車並みの価格のために今回の一覧には加えなかった。まあホンダの場合は特定のホンダファンがいて、高くても指名買いをするので発売初期には一気に売れるが、ほとぼりが醒めると閑古鳥が無くというのが何時ものパターンで、CR-X も同じ道を辿るような気がする。
またトヨタ RAV-4も同クラスだが、こちらは近々 FMC が確定しているし、三菱アウトランダーもこのクラスだが、これまた古過ぎる。
それでは新型フォレスターの各部を写真で見る事にするが、エクステリアは X-BRAKE を主として、参考にハイブリッドの Advance も並べておく。
フロントは一目でスバルと判るアイデンティ‥‥は無い!
X-BRAKE はアクティブを際立たせたそうだが、それがボディー下部の赤いラインとか、ブラックアウトしたグリル類でアクティブを表しているらしい。
リアビューではコの字型のリアコンビネーションランプが多少目を引くが、まあそれ以外は極普通のリアゲートの付いた SUV という感じだ。
今回はイントロという事で、次回からは何時ものように各部を写真で紹介する。
つづく
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2018/9/11 (Tue) ポンチョバス
最近、都心でも郊外でも妙に小さな路線バスを見る機会が多くなってきた。一見するとサイズ的にはハイエースのフルサイズより少し大きい程度にすら見えるこのバスは、日野自動車 (以下日野) の小型バス "poncho" で、従来の路線バスとは概念を異にするものだ。
ponco は小さいだけでは無く床面が低くてフラットになっている事も重要で、これにより老人社会でも負担も無く乗り降りが出来るし、車椅子でのアクセルも容易になっている。尤も最近では大型バスでもノンステップバスと言って、従来のように狭くて急なステップを上らないと乗車出来ない、何て事も少なくなっているが、これも時代の変化だろう。
この ponco は十数年前に未だ国産の小型低床フラットバスが無い時代に、日野がルノーの小型バスのシャーシーを輸入して、これに日本でボディーを袈装したものが初代モデルだった。その初代 ponco は 2002~2005年に販売されていたが、2006年に純国産の現行モデルに変更となった。初代はフロントエンジンで前輪駆動という日本のバスには無い構造であり、これが低くフラットな床を実現していたが、2代目では日本的にリアエンジンとしているところがルノー製とは大きく異なっている。
なお、この2代目 ponco の発売により他社はこのクラスから撤退し、現在小型路線バスやコミュニティーバスは ponco の独占となっている。
そのエンジンは極力車体の長手方向を短くすべく横置きにレイアウトされていて、これにより最後部の座席を除いて、ノンステップ化されている。
エンジンはリアに搭載される 180ps 530N-m ディーゼルエンジンでトランスミッションは5速ATを採用している。要するにダウンサイジングエンジンによる低環境負荷と ATによる運転操作の簡易化などが図られている。
この ponco を使用した路線バスは、今迄の概念ではおよそ路線バスが通らないような裏道も走っていて、従来は陸の孤島みたいな地域にもバス路線が設定されるようになり、住民からすれば大いに便利になったのは事実で、今迄亭主が仕事から帰るのに合わせて妻が自家用車で駅に迎えに行くような家庭も、最近は路線バスで帰宅出来るようになった。
この手の小型バスは定員が少なくて、従来の大型バスに比べれば運転士1人当たりの輸送量が少なくなってしまうが、その分運転操作が簡単な事から若くて経験の浅いドライバーを安く雇う事で採算があるのだろう。何しろ20年前の路線バスは長年の経験を積んだトライバーで無いと運転出来ないような代物で、しかも会社は大手電鉄系が多く給料も待遇も極めた良かった。例えば50歳代のベテラン運転士は年収1千万という、大手商社マン並みの給与をもらっていた。まあ給与が多いのは良い事だが、しかしこれは他の産業と比べてやり過ぎで、言ってみればバスの運転士は労働貴族化していたのだった。