B_Otaku のクルマ日記



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2017/11/5(Sun)  Nissan Note e-POWER NISMO

日産の NISMO バージョンと言えば最初に 2013年のフェアレディZ NISMO から始まった。それ以前にも NISMO のモデルは存在したのだがこれらはメーカー直系のサードパーティーの扱いで、これが2013年からは日産本体の正式なサブブランドの扱いとなった。なお同時期にマーチ NISMO も発表され (実際の発売は少し後) 、最近は適応車種が増えたし今後は多くの車種にこの NISMO バージョンが用意されるという。その中で日産の売れ筋車種であるノートには発電式 EV とも言える e-POWER、主力車種の1.2Lそしてハイパワーの1.6L のSという3種類の NISOMO バージョンがあり、今回取り上げるのは一番人気の e-POWER NISMO である。

先ずは e-POWER のベースモデルである "S" と "NISMO" のスペック上に違いを比較すると、アウターサイズはエアロパーツの関係で多少異なるがほぼ同一だ。エンジンやモーターも型式・性能共に同一となっている。しかし車両重量はSの方が 80㎏ も重い。なお Note NISMO は全モデルが持ち込み車検となっていて、要するに標準として型式を取得していないために、ベースモデルに対する改造扱いとなる。特に NISMO S の場合は車両型式も最終桁に "改” が付くが、構造変更の申請が必要なものでいわゆる "マル改” というやつだ。

性能的にはSが一番過激で、5MT が標準という事を考えてもこれは走り屋仕様で、まあ今時そんな濃いマニアがいるのか? という疑問もある。因みに日産の NISMO バージョンの中では今回の Note e-POWER が一番売れているという。

それでは本題に入って Note e-POWER NISMO の写真を順次見て行く事にする。

一見して只物では無い雰囲気があるかというとそれ程でもないが、これは写真のクルマのボディーカラーがブラックの為に赤いストライブ等がイマイチ目立たない為で、これがホワイトのボディーだともう少し派手に見える‥‥と言う程でも無いか‥‥。

ボディーカラーは黒、白以外にもシルバー、グレー、そして赤があり、グレーなどを選べば年配のドライバーでもそれ程恥ずかしい思いはしないだろう。

フロントではアンダーグリル (とバンパー) が専用部品で、アグレッシブなエアインテイクとそこから見えるラジエター等が高性能さをアピールしている。えっ? エンジンとモーターは標準モデルと同じだから高性能という程でもねぇんじゃねぇ、って‥‥はっ、はっ、はっ。

リアについてもバンパーが専用部品であり、ここは赤いストライプで差別化を行っている。加えて1本出しとはいえ太くクロームメッキされた排気管が高性能を暗示している。まあ、そうは言ってもこのクルマのエンジンは発電機の駆動しかしないから瞬発力の必要も無いのだが。

サイドビューではリアバンパーが飛び出しているのが判るが、これがスタンダードモデルの全長と65㎜ の差となっている。

今回はエクステリアをさらっと見回したが、それ程ケバくは無いモノの其れなりに高性能車の定番的なドレスアップは実施しているようだ。

つづく







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2017/11/3(Fri)  2017年東京モーターショー <7>

残るメーカーはあと3車で、先ずはスズキから。

通路側の目立つ場所の演台に載せられたのはスペーシアカスタムコンセプトという、何の事は無い市販のスペーシアにケバいパーツを付けただけの、街のカスタムショップ並みのもの。まあ底辺ユーザーは憧れの目で見るかもしれない。

広い室内のワゴンと SUV を融合させた新ジャンルの小型クロスオーバーワゴン「クロスビー」は、市販状態に近いものだった。奥に見えるのはスペーシアコンセプトという、その名の通りのスペーシアのコンセプトモデル。

そして如何にもコンセプトカーというのが未来のコンパクト SUV の e-SURVIVOR で、これは世界初公開だそうだ。まあスズキもこのショーでワールドプレミアして盛り上げようという気合は評価しよう。

 

次はスバルのブースだが、トヨタ系にも関わらず西館ではなく東館に独自のブースを設置していた。この辺が同じトヨタ系と言っても独自性を持てるだけの技術のあるスバルと、完全にトヨタの安モノ部門下請企業のダイハツとの違いでもある。あっ、ヤバいっ、ダイハツ何かとくらべたらスバオタさんに大ひんしゅくを買う処だった。

それでコンセプトカーといえば VIZIV PERFORMANCE CONCEPT (ヴィジヴパフォーマンスコンセプト) という、安心で愉しいクルマ作りの将来ビジョンを具現化したスポーツセダンのコンセプトカーらしい。スバル得意の高性能車とアイアンサイト等の安全機能をより進化させたもののようで、コンセプトカーとはいえこういう提案が出来る技術力がトヨタ系とはいえ独立性を経っていられるところだ。

まあ言ってみればスバルとダイハツでは、同じ敗戦国とはいえ立派に独立しているドイツと、未だに "進駐軍” が居座っている日本みたいなものだろうか。

VIZIV PERFORMANCE CONCEPT の後ろ姿は4本出しの太いマフラーが印象的で、如何にもスバル的でもある。

 

最後は度重なる不祥事が発覚して三菱グループからも見放され今や風前の灯で、これはもう終わったかと思ったら何とルノー・日産グループの支援により再建する事となった三菱自動車。まあその割には一応普通にブースは存在していた!

展示の中で一応コンセプトカーらしきモノは MITSUBISHI e-EBOLUTION CONCEPT というクロスオーバー SUV タイプのハイパフォーマンス EV で、まあ三菱はリーフよりも一足早く量産型 EV である i-MiEV を発売したり、バブル時代の 4WD ブームではパジェロが一番人気だったりと、マトモにやっていればそれなりに強い分野の筈だったが‥‥。

コンセプトカーではお約束の観音開きのドアを開けて未来的な内装を披露していたが、周りは閑散としていた。

今年は会場が拡張されて前回までのような恥ずかしいくらいに狭いスペースでのショーからは脱却できたが、未だ東西に分かれた会場は実に見辛い。しかもリーマンショックで隔年開催となってから現在もそれが続いていて、毎年盛大に開催される海外のモーターショーに比べれば、これが自動車では世界的な主力メーカー達の自国である日本のショーとはとても思えないローカルショーに成り下がっている。こんな状況を何時まで続ける積りなのだろうか。

そして今年は会場が広くなった事もあるが、何故か閑散としている感じがした。いくらスペースが広がったと言っても目玉の展示への人だかりが少ないのだから、これは入場者自体が少ないのではないか。

東京モーターショー2017 は11月5日 (日) まで開催される。ということで何とか開催中にこの特集を終わらせる事が出来た。目出度し、目出度し。





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2017/11/2(Thu)  2017年東京モーターショー <6>

日産のブースでは通路近くのターンテーブルにリーフが展示されている。なるほど他社では EV というのはコンセプトカーなのだが、日産の場合は既に量産しているから何だか目新しさが無いように感じてしまうのだが、実は十分に先進的なのだ。それにしてもこの新型リーフは先月発売されたのだが、それならもう1カ月遅らせてこのショーでのワールドプレミアとすれば立派な目玉となったのに‥‥ねぇ。戦略が悪すぎだよ!

そんな中で如何にもショーモデルという感のあるのが下の写真の IMx で、まあ如何でも良いという感じだ。

ドアが観音開きで中をマル見えにし、未来的なインテリアを見せるのもこの手のショーモデルの常套手段だ。こんなモデルをマジに批評している評論家って‥‥まあ仕事だから仕方ないのかもしれないが‥‥。


ホンダ
のブースでは通路側はレジェンと NSX という現行量産高価格車が仲良く並んでいる。この2台を見て「そうか未だ作ってたんだ」とか言っては失礼だぞ! ホンダ命の重傷者にとっては夢のクルマなんだからねっ。

ホンダのルーツは2輪車メーカーだからお立ち台の一番最初には Honda Riding Assist E という EV バイクが展示されている。これはホンダのヒューマライドロボットの技術を生かしてマシン自体がバランスを取る事でライディングをより気楽に行えるというものだ。

下のクルマは Neu V という EV でドライバーの表情からストレス等を判断し安全運転をサポートするという。う~ん、それだと覚せい剤でラリッていても安全運転が出来るとか‥‥いや、自動的に警察に通報するのかな。しかしソフトウェアにバグがあって冤罪続出とか‥‥。

そして下はコンパクトで街中の移動に最適な Urban EV Concept というベタな名前の EV で、実は他にもう一台 EV のコンセプトカーがあり、この3台が壇上に載せられていた。


最近登り調子のマツダでは、先ずは12月に発売予定の3列シートクロスオーバー SUV の CX-8 が目に入る。

そして奥のターンテーブルには妙に低くて幅広く、中々カッコの良いスポーツカー風のクルマがあり、これは VISION COUPE という。SHINARIの表現から一歩進むためにボディサイドには一切のラインが無く、これは線ではなくボディに映り込む光をコントロールすることで情緒やエレガントを表現するという。

そしてこれは最近のマツダが必ず出展する漢字一文字で表わすコンセプトモデルで、今回は魁 (KAI) とう名の次世代ガソリンエンジン SKYACTIV-X と次世代車両構造技術 SKYACTIV-VEHICLE ARCHTECTURE を採用した次期コンパクトハッチバック車だ。

次回は残る国産3社を紹介する。




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2017/11/1(Wed)  2017年東京モーターショー <5>

今年は東館が拡張されてスペースが大幅に広くなったことから、西館はトヨタ系が全てを使っていた。その為に館内に入った瞬間に巨大なトヨタブースが目に入る。その入り口近くには GR HV SPORTS concept が展示されている。このクルマは既に公式写真が発表されていたが実写の披露は世界初という。今回のショーはワールドプレミアが殆ど無いと思っていたが、そうかこれがあったんだ。まあ世界のトヨタが自国のショーへの出展をするのに初公開の一つや二つはあって当然、いや無きゃおかしいくらいだ。

その奥にあるのは新型センチュリーのプロトタイプ。現行モデルは 1997年に発売された2代目だから、何と既に20年という超ロングセラーだが、ようやく来年に新型が発売されるようだ。とはいえ、まあ、このクルマには一生縁が無さそうだ。

そしてこちらは Tj CRUSER で、これは今のところ市販とは全く関係の無いショーの為にモデルと思って良さそうだ。

もう一つの話題は CROWN Concept という、要するに次期クラウンの展示だった。クラウンの現行モデルは2012年発売の14代目! S21系だが、6年を経過して来年に FMC される予定で、恐らくこの展示車は殆ど新型そのものと思って良いだろう。

同じくトヨタ製ではあるがこちらは高級ブランドのレクサスのブース。しかしレクサス自体は話題の新型車は無く、下の写真のコンセプトカーが展示されていたが、見ての通りで室内は無いただの文鎮モデルというやる気の無さ! まあレクサス自体が日本では相変わらず売れず、欧州では相手にされず、辛うじて米国で売れている状況だから、新型車の開発も気合が入っていないのがマル見えだ。

トヨタ系ということでダイハツも同じ西館にブースを出していた。写真は DN compogno というコンパクト4ドアクーペで、写真の奥に写っている 1963年発売のコンパーノのデザインが受け継がれているという。まあオリジナルコンパーノ自体が当時はマイナー車で、全く売れずに見事に失敗したクルマだから、これを見て郷愁に浸る事も無かった。

そしてこちらは例によってショーになると出てくるワンパターンの軽自動ベースのショーモデル。

次回は日産、ホンダ、マツダの出展した各コンセプトカーを取り上げる。


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